エアコン洗浄が根本解決に有効
ここ数年で、家庭のエアコンは洗浄するのが当たり前になってきましたが、それと同じようにクルマのエアコンも洗浄してやることで、ニオイの元を断ち切ることができます。家庭用エアコンの室内機(冷却器)に相当する部分をクルマではエバポレーターと呼びます。これを洗浄することが、根本的な対策なのです。ところが、クルマのエアコンはエバポレーターまで露出できる構造にはなっていないため、これが洗浄を困難にしています。絶対にカビや汚れが発生しないというのなら良いですが、現実には恐ろしく汚れているのですから、設計段階で洗浄するという要素も加えて欲しいものだと思います。メーカー側としては、デリケートなエバポレーターを破損するのを防ぐ意味で触れなくしているのかも知れませんが、それで汚れた空気を吸うのは本末転倒と思います。
それはさておき、最近はカーショップでもエアコン洗浄を行うところが表れてきました。これは、グローブボックスの裏あたりから、少し圧力を掛けた水や専用のクリーナー、抗菌剤を吹き付けてエバポレーターをクリーニングするものです。エアコンユニットは基本的に密閉構造ですが、何かしらのパーツを外すことで、スプレーするスペースができる場合がありますし、2cmくらいの穴を新設することもあります。
洗浄すると、汚れの多さに愕然
洗浄してみて驚くのが、排水パイプ(エンジンルームの下あたり)から出る水の黒さです。黒いのはカビではないかと思いますが、あまりの汚さに愕然としてしまうものです。ペットを乗せる人は毛などがたくさん溜まっていることもあります。
サービスを受ける場合に確認して欲しいのは、エバポレーターを直接クリーニングするかどうかということです。排水パイプからクリーニング液を入れる場合もありますが、この方法ではエバポレーターに洗剤が届かないことも多く、それだけでは内部に溜まったゴミの除去はできません。
費用は、1万~1万数千円前後のようです。これから、サービスが普及してくればもう少し安くなってくると思いますが、健康のことなども考えると是非受けておきたいサービスなのではないかと思います。
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