検査ラインに入る!
いよいよ検査ラインに並んで順番待ちです。当然のことながら、慣れたプロの方がほとんどですので、ラインの流れを止めるようなことは避けたいものです。そこで、ラインにいる係の人にユーザー車検であることを伝えます。これで、不慣れな初心者でもアドバイスしてもらえます。
検査ラインというのは、一本の通路に各種測定機器が置かれていて、通過するポイントごとに検査を受けていくようになっています。その順番としては、外観検査、排ガス検査、サイドスリップ測定、フットブレーキ、サイドブレーキ、スピードメーター、ヘッドライト光軸、下回り点検となります(一部順序が異なるかも知れません)。
まずは外観検査ですが、係員が来て車体番号と車検証の一致、エンジンルーム、ホーン、ウインカー、ハザード、ブレーキランプ、ワイパー&ウォッシャー、バック灯がキチンと機能するかチェックされます。ボンネットを開けたり、指示に従ってライト類の操作をするので、係の人の声を良く聞いてテキパキと進めていきます。
次に排ガス検査は、プローブと呼ばれるテスト棒をマフラーの中に入れ、結果が出るまでしばらく待ちます。これは、触媒を外すような不正改造をしてなければ、ほとんど通過するものです。ここで、検査票へ結果をマークする機械に通します。
サイドスリップ点検は、まっすぐクルマを通過させることが大切なので、台に乗る前にクルマがラインに沿って真っ直ぐになるよう向きを合わせて、静かに通過させます。僕の行った検査場では、左に曲がって入ってすぐサイドスリップテスターになっていたので、係員の方が「ハンドルうんと切って、台に乗る前に真っ直ぐに!」と指示をいただきました。次からは(2年後?)、ラインに入るときから真っ直ぐにしやすいようにクルマを進めて行こうと思います。
検査場は、いわゆるマルチテスターというものになっていて、電光表示板で検査項目や操作の指示、検査結果が出るので、クルマを所定の位置に置いたら、表示板を見るようにする必要があります。
サイドスリップの次は、ブレーキのテスト、スピードメーター、ヘッドライト光軸と続きます。ここは、ローラーの間にタイヤを落とすようにして、前方にある指示パネルに従って、ブレーキペダルを踏んだり、サイドブレーキを引く操作を行います。初めてで緊張している場合などは、どこのローラー間にタイヤを入れるか分からなくてまごついたり、上からぶら下がっている指示パネルを見落としたりして、混乱状態に陥ることもありますが、今回は係の人が、止める位置などを指示してくれたので、スムーズに進めていくことができました。
スピードメーターは、ローラー上で走行状態にして、40Km/hに達したら、パッシングをすれば機械の方が判定してくれます。これも、タイヤ外径を変更するようなことをしなければ、まず大丈夫だと思います。個人的な経験では60Km/h程度までの表示誤差は、検査失格になるほどのものではないと思いますし、よほど古いクルマでも滅多に狂うものではないでしょう。ただし、余談ですが国産車の場合100Km/h以上での誤差は非常に大きくなる場合があり、その多くは数字の大きい方になるように思います。速度にもよりますが、10~15km/hくらい加算されるのも良くあります。
最後に下回りの点検をします。ここでは、リフトに乗せてクルマごと持ち上げられ、その下に検査員の方が入って、マフラーの排ガス漏れやオイル漏れの有無、足周りのガタなどをチェックされます(してるんだと思います)。ステアリングを左右に切るよう指示されるので、窓を開けておいて声が良く聞こえるようにしておきます。また、勝手にエンジンを掛けたりステアリングを操作したりしないよう気を付けます。普通車の検査との違いは、クルマにドライバーが乗ったままリフトアップされることでししたが、遊園地のアトラクションのような気がして楽しかったです。