「マニュアル」という賢者の選択
今回試乗したのは、ツインスクロールターボで武装した1.6リッター直4エンジンを搭載する3ドアのスポーティバージョン『GT』。最強『GTi』ほど尖りすぎておらず、ベーシックな『207』や『Cielo(シエロ)』よりもドライバーを悦ばせることを考えた『GT』は、審美眼をお持ちの大人の男性諸氏にとって最適バランスな一台といえるでしょう |
助手席との絶妙な距離感
長めのストロークをたくわえたシフトノブは、コリッという小気味よい感触とともにシフトチェンジがキマります |
手放しで褒めちぎってしまうほど、エンジンの出来は出色。余裕のパワーとトルクに裏付けられたスムーズな吹け上がりは、高速の加速時でも街中の走行でも存分な気持ち良さを感じさせてくれます。
いつもの曲がり角が愉しくなる
思わず笑いがこぼれるほどに、気持ちよく鼻先を曲げる207。このハンドリングのスポーティーさはコンパクトカー界随一です |
美的感覚と洒落心、そして運転への情熱も密かに抱いているドライバーの琴線をピンポイントで震わせるクルマ、207。206に続き、プジョーの右肩上がりの販売台数をさらに押し上げてくれるモデルとなることでしょう。
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