輸入車/注目の輸入車試乗レポート

男のラテン・コンパクトカー主義(3ページ目)

様々なしがらみから開放され、自由なクルマ選びを愉しむ。そんな贅沢な悦びを堪能するには、刺激的なラテン生まれのコンパクトカーこそが相応しいとはおもいませんか。

三代 やよい

執筆者:三代 やよい

車ガイド

潔いデザイン

C2サイド
大人が乗るに相応しい、クリーン&シンプルな外観。モダンデザインに通じる潔さは、飽きのこないデザインです

シトロエンが送り出す、「見てよし」「乗ってよし」「使ってよし」の3拍子揃った本格派コンパクトカーがC2です。ともすると甘いエクステリアに柔らかいインテリアの「かわいい」雰囲気になりやすいコンパクトカーですが、ちょい辛口のデザインを採用。洗練された大人が乗るのに相応しい、シックな外見が魅力です。「大人顔」の理由のひとつは、ヘッドライトの形状にあり。存在感のあるスクウェアフォルムが、シャープなクサビ型のボディスタイルとあいまって精悍な表情を作りだしています。

デザインの神はルーバーにも宿る

C2ルーバー
ルーバーひとつにもデザイン力を感じさせるのはさすが。「これなあに?」な視線が集中することうけあいです
インテリアにユニークな仕掛けを施すのは歴代シトロエンの流儀。C2のインテリアで思わず「えっ」と目を見張ったのは、エアコンのルーバーです。

オーディオから掃除機、はたまたマッサージチェアまでがいまやお洒落なオブジェ化している近年、なぜかエアコンだけは旧来の白物家電臭さを払拭できていないまま。クルマの世界でもやっぱりそれは一緒で、エアコンの吹き出し口だけはいずれも野暮ったいもの。ブラインドカーテンのように細い板が数枚縦か横に並んでいて、せいぜいそれが丸かったり四角かったりする程度です。が、C2のルーバーは閉じているときはまるでアルミスツールのよう。180度回転させれば快適な風を送り出すルーバーとして活躍するという画期的デザイン。誰もがエアコンの吹き出し口なんてこんなものだと諦めていたのに、それを素敵なオブジェにしてしまいました。

シンプルだからコーデで勝負

C2シフトノブ
洒落た雑貨のようなクリアのシフトノブ。フランス生まれらしくさすがにアピール上手です
思わず目を惹くアクセントは、カラーリングでも生かされています。全体的なインテリアデザインはブラック基調の機能美溢れるものですが、例えばシートのふちやシフトノブに挿し色を使うことでリズム感を創出。ビビッドなカラーとダークトーンの組み合わせには、フランスらしいコーディネート力を感じます。

甘すぎない加減が大人にちょうどいいC2。走りのほうもやっぱりちょっと辛口なようです。試乗の印象は次のページで。
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