ただ黒いだけではない
インターフェイスでは、ボタン類の多さが気になる。少し整理されるとより使いやすくなるはずだ。シルバーの加飾やメーターの質感など、クオリティ面は向上した印象を受ける |
セレナのCMだけを見ていると、パパは運転手でファンシーな内外装でもガマンしてね、と思われがちだが、BOX型のミドルクラスのミニバンが必要となら、ステップワゴンのスパーダやトヨタ・ヴォクシーとともに俎上に乗せる価値は十分あるだろう。
装備ではメーカーオプションで「アラウンドビューモニター」が加わっている。都市部で乗る機会が多く、縦列駐車が苦手という方はディーラーで試した上で、気に入れば装着する価値は十分ある。エルグランドから採用され始めたが、出だしにしては完成度が高い。さらに、ファインビジョンメーターやアクティブAFSの採用もあり、使い勝手、安全性も高まっている。
後席の快適性が向上
後席のスライドレバーは、クルマの外からだと操作しにくい。とくに前にスライドさせると手が届きにくく、使いにくさを感じた |
一方、2-3列目シートのバックレストの短さはマイナーチェンジ前から変わっていないようだ。3列目はもちろん、2列目は170cmでも肩が出てしまう。短時間なら問題ないものの、片道3、4時間になるようなロングドライブではやや疲れそうな気もする。ただし、シートクッションは座面、背もたれとも厚みがあり、座り心地は以前よりもかなりよくなっている。
三菱のデリカD5はややキャラ違いなので、トヨタのヴォクシー&ノア、ホンダ・ステップワゴンという強力なライバルを向こうに回して、ミドルクラス系ミニバンの「ナンバー1」を今年も確保できるかは分からない。だが、細かな改良で商品力は確実にアップデートされている。所帯じみたミニバンはイヤだが、あまりとんがったクルマには乗れないという事情があるなら、セレナ・ハイウェイスターはベストバランスといえる存在だろう。
日産「セレナ・ハイウェイスター」の公式ウェブサイトはこちら
「ミニバン・SUV」のメールマガジンの申込はこちらまで(※停止中)