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3席×2列シートの新型ミニバン ホンダ エディックス試乗(2ページ目)

ウェッジの効いたショート&ワイドフォルムに尖ったフロントビューだ。相当スポーティな走りを考えていたのだが、意外と穏やかな味付け。外観のイメージに似合わずファミリー&ツーリング向けの走りである。

執筆者:川島 茂夫

ユーザーニーズが見えてこないミニバン!?


付け加えるならばパワーフィールも2L車のほうが上質である。排気量に余裕がある分だけアクセル踏み込み量とかエンジン回転数が減少しているだけでなく、抜本的に滑らかなのだ。ちょっとした重々しさを感じさせるものの、全開加速でも振動や騒音が少ない。1.7L車よりも機械的な精度が1ランク上とさえ思えるほど。

現在のコンパクト&ミドルクラスのミニバンからすれば、価格も性能も1.7Lで十分だろうし、正直2L車は割高な印象を受ける。ところが乗り比べると高価でも2L車を得選びたくなってしまう。両方をしっかり試乗して選ぶと、これはけっこう悩み所である。

ともあれ2車とも真面目にファミリーツーリングしていたな、と思いつつクルマから降りてエディックスを見ると・・。なんとなく違和感を感じてしまう。この外観である。しかもストリームとの差別性を出すなら、やはり走りはスポーティなほうが似合いだろう。

ミニバン全般からすれば信頼感とか安心感に優れた走りであり、ワインディングロードでも運転しやすい。性能的にはスポーティといってもいいのだが、ワインディングスポーツ的な切れとか引き締め感はあまりない。まっ、お気楽にハイアベレージで、みんなでドライブを楽しみましょう、という考え方には大賛成なのだが、そういった志向のドライバーが求めるにしてはパッケージングやキャビンコンフォートが中途半端。「走るぞ」的なスタイルとの相性があまりよくない。

3×2のショートボディ6シーターそのものも少数派のユーザーニーズ向けだが、走りの方向性と外観のイメージがピシッと重ならなくて理解をより難しくしている。「ミニバンの癖にこんなにスポーツ性を高めてしようがないクルマだ」なんてあきれてしまうくらいのほうが、すっきりと受け止められただろう。きっとはまる人には相当魅力的なのだろうが、なかなか具体的なユーザーニーズや嗜好が見えてこないクルマである。

関連サイト
ストリーム試乗記
新趣向MPVエディックス発表
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