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新型コンパクト、モビリオの紹介 モビリオなら6名乗っても大丈夫(2ページ目)

東京モーターショーに参考出品されていたSUUの市販仕様、モビリオがついに発売された。小さな車体で実用的な3列シートを実現。フィット譲りの走りも期待される。

執筆者:川島 茂夫

アトレー7とランディは1BOXミニを小型乗用車にグレードアップしたモデル。軽自動車では5名以上の乗車定員が不可能だから、3列シート7名定員を実現するために小型乗用車となった。つまり、コンセプト的には1BOXミニの7名仕様と同じと考えていいだろう。

そのせいか、デザインも室内機能も、よく言えば機能的だが、商用車的な印象がつきまとう。

多分、モビリオを考えているドライバーにとって、1BOXミニ発展型小型ワゴンは比べるべき対象ではない、くらいのことを考えているかもしれない。それはイメージをベースとした偏見かもしれないが、そういった思いを懐くのは心情的に理解できる。

非常に大きなウインドウグラフィックや個性的なインパネデザインなども、1BOXミニ発展型小型ワゴンとの差別性の演出と考えられ、確かにパッと見た瞬間にフィットやヴィッツなどのジャンルで語りたくなる。

もうひとつモビリオが新しいタイプのコンパクトカーとなるために、必要な要素が走りである。

モビリオは空前のヒット作となったフィットのプラットフォームをベースに開発。ハードウェア面の特徴はセンターレイアウトの燃料タンクであり、位相差点火方式を採用したi-DSIエンジンとCVTなどになる。排気量は1.5lに拡大されているが、内容的にはフィットをそのまま継承している。

まだ、試乗前なので、どのくらいの走りが実現されているかは不明だが、軽量小型車ながら高速ロングドライブにも不足ないフットワークを実現したフィットをベースにしているならば、モビリオもそういった性能を実現している可能性が高い。しかも、シャシーの開発でも操安性と乗り心地の両立が要点である。パワースペックや機能の特徴から動力性能にアドバンテージを持つi-DSIエンジンとCVTと組み合わせれば、1BOXミニ発展型小型ワゴンが得意としていない、高速ロングドライブにおけるアドバンテージが、これまでにないユーザーニーズを掘り起こすとこにもなろう。

なお、FF車の価格は138.9~159.9万円となっている。ちなみにストリーム1.7l車が158.8~179.8万円、ステップワゴンのFF車が185.8~229.8万円。うまく揃っているものだ、と感心してしまうが、性能やユーティリティのアドバンテージを考えると悩ましい価格設定でもある。どう売れていくかも含めて、興味の尽きないクルマである。
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