全長4055mm、全幅1685mmの平面寸法に大人が6名乗れるだけのスペースを確保する。これがすべてとは言わないが、モビリオを考える時には、一番最初に頭に浮かぶことであり、現実にモビリオの購入を考えている人にとって購入動機の多くを占めることになろう。

各列のシート機能だが、フロントシートは一般的なタイプ。スライドとフルリクライニング機構を持ち、フロント&セカンドシートのフルフラットが可能である。

セカンドシートは260mmのスライドとフルリクライニング機構を備える。また、バックレストを前に倒した状態で座面毎引き起こした収納も可能。スライド及び収納は左右一体となっているが、バックレストは左右分割調節ができる。

サードシートはスライド機構は装着していないが、左右分割のリクライニングと収納が可能。収納方法は座面を前に倒して、座面毎セカンドシート下に収まる。サードシート収納時にセカンドシートも引き起こさなければならないなど、少々作業性がよくないが、収納時の荷室のスペース効率がいいのが長所。また、セカンドシートを収納した状態では、荷室床面がほぼ面一になる。

サードシートの造りは本格的な1BOX型ミニバンには及ばないものの、スパシオやストリームよりもまともである。長時間過ごすには、もう少し座り心地への配慮が欲しいが、緊急用に割り切る必要もない。

サードシートを成人男性が座れる状態に、セカンドシートのスライドを調節した状態でのセカンドシートのレッグスペースは、広々とはいえないまでも、膝前にいくらかの余裕もある。アップライトな着座姿勢ならば、それほど窮屈ではない。

なかなかよくできたキャビンである。さすがにこの室内幅でセカンドシートの3人掛けは窮屈だが、大人6名がそれほど苦労なく乗れるのは立派。コンパクトな2BOX車では最大級のキャビンを持つフィットでも4名になることを考えれば、安くて広くて、6名も乗れて、とてもお得、となる。

という具合に、フィットやヴィッツ、あるいはファンカーゴを想像しながら、モビリオを見ると、新しいタイプの乗用車といったイメージになるのだが、こういった実用面の特徴を考えるならば、これまでもアトレー7やエブリィ・ランディ(以後ランディ)があった。

街乗りにも気軽なサイズと多人数乗車や大きな荷物の積載を可能にするキャビン。実用面での特徴を追うと、アトレー7とランディとの共通点が増えていくばかりである。

しかし、ユーザーの嗜好はけっこう異なるはずである。もし、実用面から必要という条件だけで、コンパクトな7名定員車を求めるならば、すでにアトレー7やランディを選んでいるわわけであり、そこに抵抗を感じたドライバーこそがモビリオが対象とするユーザータイプである。