GT500はARTA NSXが圧勝!
ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン) 【写真:SUPER GT .net】 |
GT500を制したのは伊藤大輔/ラルフ・ファーマンの2人が駆る#8 ARTA NSX。シーズン3勝をあげ、のしかかる重量ハンデなど“そんなの関係ねぇ”状態で今季のGT500を制圧した。
伊藤大輔 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
コースレイアウトや距離が若干違うとはいえ、98年のGT500 NSXの鈴鹿タイムが2分2秒台であることを考えると、GTマシンはもはや過去のGTとは別物のクルマになってしまったことが分かる。このタイムが叩き出されたことはまさに「事件」だった。
そして、もうひとつ、今年のARTA NSXは重量ハンデを課せられたレースでも異常なほどに速かった。今季2勝目を飾った第5戦・スポーツランド菅生では45kgのウェイトを積みながらレースに競り勝ったし、さらに100kgのハンデを課せられた第6戦・鈴鹿1000kmではあわや優勝?という好走を見せ、2位表彰台を獲得(実際にはウェイトを50kgに軽減する代わりにリストリクターの径を絞った)、さらに第8戦・オートポリスでもハンデを克服して優勝を飾り、シーズン3勝目と共にチャンピオンを決めた。
GT500年間チャンピオンを決めたARTA NSX(ファーマン/伊藤) 【写真:本田技研工業】 |
振り返ってみるとホンダのエースマシン、ARTA NSXのチャンピオンまでの道のりは長く険しいものだった。毎年、速さは抜群にあるものの、不運なアクシデント、ミステイク、レースマネージメントの未熟さなど、様々な要素が原因でことごとくARTA NSXはチャンピオンを逃してきた。
ところがそれが一転、今年は開幕戦こそトラブルで優勝を逃したものの、その後は強さを身につけ、幸運をも取り込む事に成功した。マシンのパッケージもドライバーのコンビネーションもGT史上最高と言われてきた#8 ARTA NSX、やっと勝ち取った悲願のタイトルは10年目を迎えたARTAプロジェクトに華を添えた。
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