世界のスポーツカーが集い、日本の3大自動車メーカーがバトルを展開するSUPER GT。2007年も熱戦が展開され、高い人気を維持しながら幕を閉じたSUPER GT。今回は2007年シーズンを「総集編」という形でシーズンを振り返ります。

GT500はARTA NSXが圧勝!

ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン)
【写真:SUPER GT .net】

GT500を制したのは伊藤大輔/ラルフ・ファーマンの2人が駆る#8 ARTA NSX。シーズン3勝をあげ、のしかかる重量ハンデなど“そんなの関係ねぇ”状態で今季のGT500を制圧した。

伊藤大輔
【写真提供:MOBILITYLAND】
今年のGT500チャンピオン=ARTA NSXはとにかく速く、強かった。速さでいえば、まず開幕戦の鈴鹿の土曜日のSUPER LAP予選で記録された驚異的なタイムをあげなくてはならない。伊藤大輔がマークしたタイムはハコ車の領域を飛び越えたとも言える驚異的なタイム、1分49秒台だった。

コースレイアウトや距離が若干違うとはいえ、98年のGT500 NSXの鈴鹿タイムが2分2秒台であることを考えると、GTマシンはもはや過去のGTとは別物のクルマになってしまったことが分かる。このタイムが叩き出されたことはまさに「事件」だった。

そして、もうひとつ、今年のARTA NSXは重量ハンデを課せられたレースでも異常なほどに速かった。今季2勝目を飾った第5戦・スポーツランド菅生では45kgのウェイトを積みながらレースに競り勝ったし、さらに100kgのハンデを課せられた第6戦・鈴鹿1000kmではあわや優勝?という好走を見せ、2位表彰台を獲得(実際にはウェイトを50kgに軽減する代わりにリストリクターの径を絞った)、さらに第8戦・オートポリスでもハンデを克服して優勝を飾り、シーズン3勝目と共にチャンピオンを決めた。
GT500年間チャンピオンを決めたARTA NSX(ファーマン/伊藤)
【写真:本田技研工業】

振り返ってみるとホンダのエースマシン、ARTA NSXのチャンピオンまでの道のりは長く険しいものだった。毎年、速さは抜群にあるものの、不運なアクシデント、ミステイク、レースマネージメントの未熟さなど、様々な要素が原因でことごとくARTA NSXはチャンピオンを逃してきた。

ところがそれが一転、今年は開幕戦こそトラブルで優勝を逃したものの、その後は強さを身につけ、幸運をも取り込む事に成功した。マシンのパッケージもドライバーのコンビネーションもGT史上最高と言われてきた#8 ARTA NSX、やっと勝ち取った悲願のタイトルは10年目を迎えたARTAプロジェクトに華を添えた。

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