社会保険庁解体、年金業務は「日本年金機構」が担うことに
年金機構の当初の職員数は正規職員約10800名、有期雇用職員約7000名でスタート予定
年金記録問題等、社会保険庁の不祥事を受けて安倍内閣で決めた「社会保険庁解体」。既に健康保険業務については「全国健康保険協会(通称協会けんぽ)」が業務をスタートしています。
もう一つの柱である年金業務については「日本年金機構」が担当する予定になっています(実際の設立は2010年1月)。
ただ、これは自公政権の置き土産であり、当初現在の政権与党である民主党は設立に反対していました。しかし既に民間からの内定者が出ていること等や新たなオフィスの賃貸契約を締結してしまっている等、既にかなり動き出していることもあり、設立について容認せざるを得ない状況です。
民主党のマニフェストでは、社会保険庁と国税庁を「歳入庁」に一体化することになっているため、この組織が永続的なものなのかは現時点ではわかりません。
「日本年金機構」ってどんな組織なの?
「日本年金機構」は「非公務員型の公法人」となっています。「非公務員型の公法人」って何?ってことになりますね。ざっくりと言うと、一般的な会社と違い、公共サービスを担うという公的な組織でありながら、職員の身分は公務員ではないという「少しだけ民間組織的要素の入った国の一組織」と言えるでしょうか。天下りで今問題になっている「特殊法人」も公法人の一つです。
さて、日本年金機構が担う業務ですが、
■公的年金(国民年金、厚生年金)についての一連事務
適用、徴収、記録管理、年金相談、裁定、給付
が主たる業務となります。
これらは社会保険事務所が行なってきた業務でもあり、社保庁職員の大半が機構に採用されるため、「単なる看板の付け替えに過ぎないのでは?」との批判もあるようです。