ハマる人にはハマる
奇抜なフロントデザインが目を引く。東京モーターショー2009でコンセプトモデルとして出展された『カザーナ』の個性を色濃く受け継ぐ |
個人的には全く受け入れられないデザインながら「こんなカタチが好きな人もきっと居るだろうな」と思える日産ジュークに試乗した。実際、ジュークのデザインがツボにハマり、ディーラーを訪れその場で契約する人も少なくないそうな。特に若い年代層から支持されている模様。
試乗車は初期受注の98%を占めている上級グレードの『15RX』(179万円)。ベースグレードの『15RS』(169万円)との装備差を見ると革巻きハンドルやエアコン(RXになるとオート)、シート素材、インテリジェントコントーロールディスプレイといったあたり。
新開発の1.5リッターエンジン。2段変速CVTと組み合わせる。低燃費を意識してか、低い回転数を使うセッティングとなっている |
じゃ試乗と行きましょう。Dレンジをセレクトしてアクセルを踏み込む、新開発の1.5リッター114馬力エンジン+これまた新しい2段変速CVTは必要にして十分の動力性能を確保していた。全くストレスなく発進。流れに乗って加速していくと、60km/hくらいで高速側のギアに切り替わる。
切り替え時、同じCVTを使っているスズキの軽自動車のような「うにゅ」という音を出すかと思っていたら、単に回転数落ちるだけ。やはり軽自動車とは決定的に質感が違う。また、燃費追求のため思い切り低い回転数を使う。丁寧なアクセル操作をしていると1000回転くらいをウロウロしてます。
ちなみにCTVとアクセル開度は3つのモードから選べる。『ノーマル』だと文字通り普通。『スポーツ』を選択してみたら、ノーマルより高めの回転数で、アクセルも積極的に開けていく感じ。『エコ』はスポーツの反対。気持ちがユッタリしている時ならエコモードでもガマンしないで済むレベル。
エンジンフィールは「格段良くもなし。かといって悪くもなし」という微妙な評価。最近こういった個性の薄いエンジン、多いです(ホンダすら薄味)。燃費を追求すると多少ガサツな燃焼音になるらしい。高回転域だけでいいから、もう少し官能的に回ってくれれば嬉しいのに。