2リッターターボは“許容”できない
インプレッサ WRX STIの一部改良とともに追加された「WRX STI A-Line」。2.5リッターターボエンジンにスポーツシフトE-5ATを組み合わせる |
クルマが好きな人にとってみると、やっぱり高性能モデルは気になる存在だと思う。逆に「こんな時こそスポーティカーでクサクサした気分をすっ飛ばすのも悪くないな」と先日追加されたインプレッサWRXのSTIに乗って再認識しました。
何しろドアを開ける前から楽しい。写真を見て頂ければ解る通り、普通のクルマと全く違う雰囲気を持つ。実際、平均的なインプレッサクラスの乗用車なら110~140馬力程度のエンジンを搭載しているのに、STIときたら300馬力だもの!
ただ、今までSTIを楽しもうとするなら、マニュアルミッションに限られていた。個人的には「スポーツカーなんだからそれでいいでしょ?」と思うけれど、やはり奥さんもクルマに乗るような使い方だと強硬な反対意見が出るらしい。
A-Lineプレミアムパッケージでは、A-Line専用の本革シートとBBS製18インチ鋳造アルミホイールを装備。より上質な演出が施される |
そんなリクエストを受けたのだろう。高性能モデルのSTIにもAT仕様を追加した次第。搭載されるエンジンはマニュアルミッションのSTIと異なり、2.5リッターのターボ付き。なぜ2リッターターボにしなかったのだろうか?
あまり知られていないことながら、ミッションには「許容トルク」がある。スバル製5速ATの場合、35kgm程度。けれどランサーエボリューション用と並び「世界最強の2リッター」と言われるSTI用エンジンの最大トルクときたら43kgmに達す!
考えてみればSTIに搭載される2リッターターボ、コンピューターを交換するだけでラリーの世界選手権用に出場出来るようになっている。このエンジンに組み合わせるような大容量ATをスバルは持っていない。そんな理由で2.5 リッターターボを選んだワケ。
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