SUZUKI(スズキ)/スズキ

女性に優しい硬めのラパン(2ページ目)

未曾有の不況でも唯一元気な軽自動車市場。その中で、スズキ・ラパンは若い女性をターゲットとしている。若い女性向けということで、可愛らしい雰囲気かと思いきや、意外にも硬派な仕上がりになっている。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

燃費も足回りも不満なし

ラパンリア
新型「ワゴンR」で開発した新プラットフォームを採用。ホイールベースの拡大によって、ゆとりある室内空間を実現している

しかしハンドル握ってみたら、ワゴンRと随分違う。ワゴンRの場合、燃費を稼ぐためエンジン回転数を思い切り低く設定(CVT仕様)。30~50km/hで走っていると、エンジン振動を感じるほど。

ラパンも同じかと思いきや、どうやらワゴンRより少し高い回転域を使っているらしく、振動が出ていない。聞けば車重が軽いためギアレシオを含めラパン専用に変更しているそうな(ターボ仕様のみワゴンRと同じ)。

ちなみにCVT仕様の実用燃費は軽自動車No.1かもしれない。競合車との比較テストをしていないので不明ながら、試乗会場となった浦安近辺の一般道を40分ほど走って17km/L前後。

ラパン走り
10・15モードで24.5km/L(2WD・4AT車)を達成。新サスペンション、大径14インチタイヤの採用などにより、乗り心地も向上している

これだけ走ってくれれば何の不満もない。競合車よりカタログ燃費も実用燃費も5~10%程度良いと思う。そうそう、ターボ仕様車で同じコースを走った時の実用燃費は15km/L前後でした。

足回りはどうか? 女性を意識したということでソフトな乗り心地なのかと予想していたら、全然違う。むしろ軽乗用車の中で最も硬めの設定。と言ってもガチガチでなく「キビキビしている」という感じ。

ハンドル切った時の反応もシャープ。「硬めの乗り味の方が運転しやすい」と私は考えているので、女性ユーザーにとって親切な味付けだと思う。ラパンの購入を考えているなら、迷うことなく買っていい。

撮影:篠原晃一・カーセンサー
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