TOYOTA(トヨタ)/トヨタの車種情報・試乗レビュー

ガマン要らずのエコクラウン

相も変わらず人気のプリウスとは対照的に、売れ行きの厳しい大型ハイブリッド車。クラウンのハイブリッドモデルの登場で、大型ハイブリッド市場の風向きは変わるのだろうか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

“贅沢さ”を求めたら……

クラウンフロント
3.5リッターV6エンジンに電動モーターを組み合わせている。レクサスGS450hと同じスペック

プリウスは発売以来5年経過しているものの、ガソリン高騰の追い風を受け、未だ生産が追いつかなくなるほど売れている。しかしレクサスGSに代表される大型のハイブリッド車の売れ行きは厳しい。そんな状況の中、クラウンにハイブリッド車を追加してきた。果たしてどんなクルマだろうか?

エコには2つのアプローチがある。住宅環境をイメージして欲しい。教養のある人なら、8畳程度のスペースに、超省燃費エアコンや20インチサイズの液晶TV置いたリビングを「バランスの良いエコ」と考えることだろう。電力消費量で言えば、従来型エアコンとブラウン管TVを置く3畳の部屋より少ない。

一方、お金持ちはエコを認識しつつも“贅沢さ”を求める傾向。20畳の部屋に、超省燃費エアコンと50インチの液晶TVを置く。いや、それだけじゃ気が済まず、パワフルなサラウンドシステムや、マッサージチェアまでフル装備してしまう。

クラウンリア
深夜の住宅街などでの使用を想定した、電気モーターのみで走行する「EVモード」を搭載している

前者の代表であるプリウスを見ると、2リッター級セダンと同等の室内スペース&実用性を確保しつつ、実用燃費は軽自動車に勝る。いや、東京都内のような道路状況だと、250ccスクーターと比べたって負けないほど。

一方、クラウンハイブリッドに代表される後者の場合、素晴らしく燃費良いワケじゃない。高速巡航燃費など、同じクラウンの2.5リッターエンジン車と同等。豪華さや、スポーティカー並の動力性能を追求した結果、ハイブリッドの魅力である「突出したエコ度」を失ってしまったのだ。

次のページで開発陣のコメントを紹介
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます