決定的なアドバンテージはない?
今回はハンドリングも入念にチェック出来た。基本的には最近のマツダ車らしく、素直で気持ちよ~く曲がってくれる味付け。シャシ設計がいいんだと思う。ターボモデルにのみ装備される姿勢制御装置DSCの作動もマイルドで、楽しいハンドリングを全くスポイルしていない。これ以上滑ったらスピンする、という上手なタイミングで介入します。意外だったのは乗り心地。18インチというスポーツカーのようなサイズのタイヤを履いているため「ノンターボモデルの16インチよりゴツゴツするだろう」と予想していたら、そんなことない。むしろ16インチより細かい上下動など無く、乗り心地良いくらいだ。ハンドリングも乗り心地も質感も、全てターボモデルの方が勝っている。
ターボモデルに弱点はないか? 強いて考えるなら燃費。10・15モードで20%程度悪い。ま、10・15モードの場合、ターボだと不利な極低速走行を含むため、マツダのエンジニアによれば「高速巡航燃費なら最大で10%くらいのダウンです」。もし毎日の足として使うなら大きな差かもしれないが、休日の相棒であれば決定的な違いとまでは言えないだろう。結論から書くと「動力性能を必要とするなら気軽にターボを選んでも問題なし」。
ただMPVかエスティマかオデッセイか、という三択になると、やはり決定的なアドバンテージを持っていないように思う。クルマとしての内容でエスティマに届いておらず。せっかく作ったセカンドシートのオットマン(足置き)など、身長180cmあると全く意味を持たないとか、ロングドライブで威力を発揮するクルーズコントロールも簡単にゃ選択できない。
かといって価格では大きく値引きしてくれるオデッセイと比べられれば厳しい。なぜかマツダはMPVの値引きをしたくないようなのだ。「良いクルマなんだけれど決め手に欠ける」というのが最近のマツダの弱点になりつつあるかもしれません。
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