アウトライン バブル期の過剰投資が失敗し、長いことマツダは「守り」に入っていた。シャシやエンジンの開発も凍結。昨年は新型車を出せず、MPVやトリビュートなどフォード製のエンジンを搭載しなければならない状態になったほど。しかしやっと「攻め」の姿勢を明確にしてきた。アテンザはその第一弾と考えてよかろう。セダンと5ドアHB、ステーションワゴンという3タイプのボディバリエーションを持つ。ボディサイズはヨーロッパのミドルクラスに属す。全長4670mm×全幅1780mmで、カペラより幅が広い。プジョー406やプリメーラとほぼ同じ。

エンジン フォード製でなくマツダがゼロから開発(逆に今後はマツダからフォードに供給される)。レーシングエンジンで有名なコスワース社の技術も導入するなど、なかなか凝った作り。ヨーロッパでの連続高速回転でストレス感じないようバランスを追求。正統派の「良いエンジン」に仕上がっている思う。振動抑えるバランスシャフト付き2,3リッター178馬力と、コストパフォーマンスを重視した2リッター144馬力をラインナップ。両方も試乗してみたが、パワー的には2リッターで十分。

ハンドリング これまたヨーロッパ市場を強く意識しており、平均的な日本車より明らかにシャッキリしている。多少硬いと感じるかもしれないが、高速巡航やワインディングロードでの「乗り味」はヨーロッパ車風。クルマに詳しい人なら、違いが解るだろう。ブレーキのタッチなども剛性感高い。気になる方はぜひとも試乗して欲しいです。「攻め」に転じたマツダだけに、各ディーラー豊富に試乗車が用意されている。快く試乗させてくれるハズ。

安全/環境 日米欧の最新基準をクリア。ベーシックグレードである20F以外は、サイドエアバッグの他、前後席乗員の頭部を守るためのカーテン式エアバッグまで装備。また、事故を未然に防ぐ効果絶大のスピン防止装置DSCが、2,3リッターモデルにオプション設定される。排気ガス基準は☆二つの『優-低排出ガス』。有害ガスの排出量が平成12年規制の半分という内容。最近☆三つが急増している中、抜群に良いというレベルでこそないけれど、十分環境にやさしいと評価していいだろう。マツダに聞くと「今度は☆三つを目指します」。

コストパフォーマンス セダンも5ドアHBもステーションワゴンも、フル装備モデルは100cc10万円。すなわち2000で200万円。2300cc230万円と解りやすい(ベーシックグレードは20万円安)。アテンザと同じくヨーロッパ市場を強く意識した日産プリメーラより、15~20万円くらいリーズナブルな価格設定。もしセダンやステーションワゴンを考えているなら、魅力ある新型車だと思う。ただ『マツダ』というブランドイメージは、長期間に渡る低迷で極めて弱くなってしまっている。果たしてユーザーがすぐ戻ってきてくれるかどうか。夏頃にはアテンザと同じクラスのアコードもフルモデルチェンジし、手強いライバルが登場します。
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