話が少し脱線しますが、二ヶ国語が話せるというのは、母国語としての言葉の定着がなくては成り立ちません。アメリカで実際にあった事例をご紹介しましょう。少女Genieは不幸なことに父親の虐待にあい、言語と接する時間がありませんでした。彼女が発見されたのは13歳の時。テレビ放映されましたからご覧になった方も多いと思います。彼女はそれから英語を学びはじめましたが、言葉を習得することはできませんでした。詳しくはこちらの記事(All About「TOEIC」をお読みください。)
言葉の習得の臨界期(ある年齢を過ぎると習得が難しいということ)特に音の習得には年齢の限界があります。ですから、私たち大人がいくら一生懸命ネイティブと同じ発音をしようとしても無理があるというのは当然ですね。
この年齢の壁というのはだいたい9歳~10歳だといわれています。でも最近では2歳までだ、6歳までだという論争もあるようです。いずれにせよこの時期に英語の音をしっかり聞かせておくことは英語の習得において大変重要な要素になり、外国語としての英語に接することは人格形成にも良い影響があります。
さて話を元に戻しましょう。台湾の幼児英語教育が規制されたのはあまりにも行き過ぎた英語教育が目立ってしまったからだと思われます。幼稚園英語教育が商業ベースになりすぎてしまったのかもしれません。台湾ではマイナス面を強調していますが、プラス面も大きいことをここで強調しておきます。児童英語教師たち、英語子育てママたち全員が子供の将来を考えて英語教育に取り組んでいることを忘れてはならないと思います。
冒頭で述べましたが、台湾の英語で保育する幼稚園や幼児英語教室はどうするんでしょう?12歳までの子供に英語を教えることができなくなったんですから。親からのニーズが大きい英語教育はどう抜け穴を作って行われていくのでしょうか?
<関連サイト>
人民日報社(台湾の記事)
きれいな発音は9歳までがカギ!
幼児教育:英語のススメ