女性のからだの力を知る
女性のからだの力を知って |
産婦人科医の先生の本が続いたところで、今度は大学教授の本です。津田塾大学教授の三砂ちづる先生のオニババ化する女たち(光文社新書)はもうお読みですか?妊娠と出産をめぐる社会への三砂先生の視点は、国際関係学や健康教育学で教鞭を執る、疫学者の先生ならでは。月経血を骨盤底筋を締めて、止めておくことができたことなど、日本女性が本来持っていた身体機能の特徴や出産の知恵もたんまり学べる1冊です。このほかにも神戸女学院教授の内田樹先生との共著で対談形式の身体知(バジリコ)や明治学院大学教授の辻信一先生との対談式共著抱きしめてスローラブ(集英社)などは、セックスや月経、こころとからだの関係など基本的な女性のからだ観を持つために最適です。まずはパートナーとの世界で1組の関係性を生み心とからだでつながり、そこに迎えるのが次世代である子どもなのだと、あらためて原点回帰できるのではないでしょうか。おめでたスタンバイ中の女性にも妊娠だけを焦っている時期に、リラックスさせてもらえるおすすめ本です。パートナーとご一緒にどうぞ。
どれも似たような「はじめてシリーズ」
「はじめての妊娠・出産」シリーズは、多くの出版社から出されています。妊娠経過、マイナートラブル、栄養レシピ、分娩経過、産後のくらし、などコンテンツは20年前から変わりありません。内容は時代に合わせて多少の変化があります。ラマーズ式呼吸法が大流行していたときは呼吸法に割かれるページが多かったですし、マタニティウエアも流行がかわると新シリーズの写真はどんどん進化します。どれにしようか迷う場合は、産科医で4児の父の竹内正人先生のご監修はおすすめです。誕生死のケアやフリースタイル出産、世界のお産事情などにお詳しく、行動派産科医として著名な先生のアドバイスは心のケアを大切にしてくださる言葉ばかりです。全国で講演会やセミナーもされている産科医の先生ですので、機会があればお会いできるのでは?さて、2回にわたり10冊以上の妊娠前、妊娠中に読むとハッピーになる本、知恵満載の本とご紹介してきました。いかがでしたか?
本は情報入手の道具です。溢れる情報に翻弄されず、少しづつ自分の芯を作っていくつもりで、じっくり秋の夜長を、お産本読書でお過ごしください。