定年・退職のお金/老後にもらえるお金

年金はいくら受け取れるの?(3ページ目)

老後設計でのポイントは、将来受け取ることができる年金額はいくらかを把握することです。特に厚生年金は計算方法が複雑なので、自分で計算するのは難しいのですが、「ねんきん定期便」で簡単にわかるようになりました。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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「ねんきん定期便」で受け取る年金額がわかる

消えた年金問題を発端に2009年4月に導入された「ねんきん定期便」は、国民年金と厚生年金の被保険者に対して年1回、誕生月にはがき(35歳と45歳は封書)で郵送されます。日本年金機構によると、「ねんきん定期便」には「50歳以上」「50歳未満(35歳と45歳を除く)」「35歳」「45歳」「年金受給者であり現役被保険者用」の5種類があり、記載されている内容は次のようなものです。

■50歳以上の人
  • これまでの年金加入期間
  • 老齢年金の見込額
  • これまでの保険料納付額
  • 最近の月別状況

    ※既に年金を受給している人には、老齢年金の見込額の記載はない
■50歳未満の人
  • これまでの年金加入期間
  • これまでの加入実績に応じた年金額
  • これまでの保険料納付額
  • 最近の月別状況
■35歳および45歳の人
  • これまでの年金加入期間
  • これまでの加入実績に応じた年金額
  • これまでの保険料納付額
  • これまでの加入履歴
  • 厚生年金保険の標準報酬月額と保険料納付額の月別状況
  • これまでの国民年金保険料の納付状況

    ※年金加入記録の確認方法などを詳しく記載したパンフレットと、記載された年金加入記録に「もれ」や「誤り」があった場合に提出する「年金加入記録回答票」が同封されている

共済年金の加入記録は「ねんきん定期便」ではわかりません。共済組合に問い合わせると教えてもらえますので、個人で定期的に確認しましょう。

企業年金がある人もいる

年金制度の3階部分に加入している企業に勤めている人や、個人で国民年金基金や小規模企業共済などに加入している個人事業主などには、それぞれ加入した年金制度から年金が給付されます。年金額や一時金・給付期間などは、加入条件によって個々異なります。企業年金は就業規則などで、事業主は加入している年金制度からの通知で確認しましょう。

なお、企業年金の税制適格退職年金は平成24年3月31日をもって廃止されました。また、厚生年金基金も廃止(一律廃止というわけではなく積立水準が一定の要件を満たす基金については存続できる)の方向で検討されています。

老後資金の設計のメインである公的年金等については、それぞれ詳しい情報を得る方法があります。得た情報は、毎回内容を精査しましょう。受給直前になって「年金記録が欠けている」なんてことにならないように。自己責任です!
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