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マンション専有部分の火災保険金額はいくら?(2ページ目)

マンションを買ったけど、専有部分の火災保険金額、いくらに設定するのが正しい?どのようにして評価額を決めるの?今回はマンションの専有部分の火災保険金額の決め方について解説します。

清水 香

執筆者:清水 香

火災保険の選び方ガイド

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管理規約の「壁芯」「上塗」いずれかを確認

ただ、一口に専有部分に火災保険の契約をするといっても、どこまでが専有部分かも管理規約の定めにより変わってくるのですが、専有部分と共用部分の境を定める基準には、「上塗基準(うわぬりきじゅん)」と「壁芯基準(かべしんきじゅん・へきしんきじゅん)」の2つがあります。

まずは「上塗基準」ですが、界壁、階層の本体はすべて共用部分とし、専有部分側の上塗部分だけが専有部分とする基準です。つまり、壁や天井、床の内側を専有部分と考えます。国土交通省の標準管理規約では、こちらの基準が採用されており、この基準を実際に採用している規約が多いようです。

一方の「壁芯基準」は、界壁、階層の中央部分(壁芯及び床の中心線)までの専有部分側は自分の専有部分で、外側は共用部分あるいは他人の専有部分であるとする基準です(図参照)。つまり、壁や天井、床の真ん中までを専有部分と考えます。

管理規約により、このいずれかである旨が定められていますので、それに従い火災保険を設定しましょう。見ておわかりのように、壁芯基準の方が上塗基準より専有面積が広くなり、それに応じて火災保険金額も高くなります。
壁芯基準と上塗基準
壁芯基準と上塗基準
 

共用部分の火災保険は通常、管理組合が契約

エントランス等の共有部分は、管理組合が火災保険を契約する
エントランス等の共有部分は、管理組合が火災保険を契約する
さて、管理規約により定められた専有部分以外は、共用部分となりますが、共用部分の火災保険については、管理規約の定めによります。前述のように、共用部分は管理組合もしくは管理会社が一括して火災保険を契約する旨の規定があれば、管理組合が火災保険の契約をします。

一方で居住するマンションに管理規約が定められていないとか、管理規約に「共用部分は一括して火災保険を契約する」旨の規定がない場合には、上記の専有部分に持ち分に応じた共用部分を含めた形で私たち自身が火災保険の契約をする必要があります。
以上、マンションの専有部分の火災保険については、まずは管理規約をよく確認したうえで設定する必要があります。そうでないと、保険を掛け過ぎて保険料がムダになったり、一方で少なすぎていざという時、十分役に立たないといったことが起こる可能性もありますので注意が必要です。
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