鎌倉:市役所もある、静かな西口側に立地
地元の商店街御成通りへの入り口
御成通り側から見た江ノ電鎌倉駅。観光客もいるものの、駅舎のサイズ自体が小さく、東口に比べれば静か
鎌倉駅には鶴岡八幡宮のある東口、江ノ電の終着駅鎌倉駅のある西口、2つの出口があります。両側共に駅前にはロータリーがありますが、人の多さは主要観光スポットのある東口が圧倒的。比べれば西口は静かといっても良いほどです。
駅周辺、丘陵エリアには日本家屋、洋館が多く、海に近づくに連れ、明るい色の開放的な住宅が増える
さて、その西口側に出ると正面に市役所の脇を通り、佐助稲荷などがある山がちなエリアへ抜ける通りがあり、左側には地元の人で賑わう御成通りがあります。市役所の手前には高級スーパーの代表格紀ノ国屋があり、その通り沿いにある御成小学校周辺にはお屋敷と呼ぶにふさわしい住宅が多数建ち並んでいます。そもそも、御成小学校自体も鎌倉時代に問注所があった場所で、敷地全体がほぼ全部遺跡(今小路西遺跡)と言われており、かつては御用邸もあったほどの場所なのです。
鎌倉ではこんな路地も多く見かける。風情はあるのだが、夜歩くのはちょっと怖いかもしれない
市役所先の切り通しを抜け、佐助稲荷、さらにその先に向かう道の両側にも同様に日本家屋を中心にした、風情ある住宅街が続きます。地名で言えば佐助、長谷、常盤。このあたりは山がちな土地のため、道の両側の平坦な場所に住宅が点在する形となっており、密集とはほど遠い、ゆったりした雰囲気があります。
両側に店舗が並ぶ御成通り。ところどころに小さいながらも有名な店などもあり、レベルが高い
こうした山側のエリアと比べると御成通り沿いは商店が並び、庶民的。といっても、しゃれた雰囲気の雑貨店やフレンチレストラン、オリジナルブランドを展開するブティック、独自のテイストを売りにするインテリアショップ、隠れ家的パン屋さんなどもあり、どこか垢抜けた感じもあります。
商店街から少し入ったところにはアパートや小規模な一戸建てが。車の入れない道も少なくない
その御成通りから少し入ると、細い道にアパートや一戸建てなどが並び、住宅の雰囲気も庶民的。パーキングなども少なくないので、いずれ分譲されることもありそうです。
通り沿いにあるわらび餅の店。こうした和風の建物から洋館、寺院風、昭和初期のコンクリート造まで、様々な建物が並ぶ由比ガ浜大通り。建物ウォッチングだけでも楽しめる
さらに御成通りを進むと、ぶつかるのが由比ガ浜大通り。この通りは明治、大正時代に由比ヶ浜~長谷(駅名は由比ヶ浜、地名は由比ガ浜)にかけて集まっていた別荘居住者のための商店街として賑わった場所で、今も歴史を感じさせる建物が多く残されています。現在の賑わいでは、東口側にある小町通りに及びませんが、建物や個性ある店の多さでは負けず劣らず。観光客に煩わされることなく、のんびりショッピングを楽しむなら、こちらのほうがお勧めかもしれません。大通りから入った住宅街にもいかにも古そうな洋館や日本家屋が残されています。
和田塚近くのアパート。歩いてみた感じでは比較的古めの物件が目についた
鎌倉駅周辺の住宅事情ですが、非常に平均化しにくいというのがホントのところ。例えば賃貸で同じワンルームアパートといっても駅から徒歩圏からバス便10数分まで範囲が広い上に、築年数も数年から40年近くまであるためです。ちなみにワンルーム、1Kアパートでは5万円前後、1DKアパートでは7万円~、2DKアパートでは8万円~といったところ。逆に広めのタイプでは3LDK以上のマンション、一戸建てで16~17万円以上。高額な物件では数十万円というものもあります。
路地に面した土地の多い鎌倉。道幅が狭いと建てられる建物のサイズが制限されることになる
分譲物件ではマンションは希少、一戸建てがメインですが、これも所有権か、借地権かといった土地の所有形態、道路付けや各種制限によって価格はばらばら。整形地の所有権で調べてみると御成町で3.3平米当たり120万円強、由比ガ浜で130万円近くといったところ。単純に計算してみると、土地だけで100平米で3600万円~3900万円。けっこうなお値段です。ちなみに中古マンションの鎌倉全域の平均価格は3.3平米当たり170万円ほどです。
続いてお隣、
和田塚駅周辺を見て行きます。