建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

外廊下のあるコンクリートの小さな箱[laatikko](3ページ目)

金属のフェンスに囲われた、コンクリート打放しの小さな2階家。安藤忠雄の名作「住吉の長屋」のように、屋外の細長い廊下や階段室を介して日常生活を営むという、一見不便ともいえるコンセプトで建った、他に類をみないユニークな住宅です。

執筆者:川畑 博哉

ダイニングと水廻りは1階に


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1階
上/ダイニングの細長い吹抜け。中上/左・最も奥のダイニング。床は40cm角の磁器質タイル。右・足元に掃き出し窓のような明かりとりの窓はガラス嵌め込み。中下/左・カウンターの天板はチーク材にして北欧風をイメージ。右・廊下の幅は70cm。右側がバスルーム。下/左・床は5cm角の磁器質タイル。右・ボーダータイルのバスルームの壁には縦長の鏡が付いている。


1階は全体が3分割され、その中心に水廻りがあります。バス、トイレとキッチンは背中あわせになっています。キッチンは狭いながらもコンパクトにまとめられた使いやすいデザイン。バスとトイレは、器機が全て白で統一された清潔感溢れる空間です。昼は引き戸のガラス越しに外の光が内部を照らし、引き戸を開け放せば、湿気が廊下から外に抜けていきます。ダイニングルームは、白いタイル敷きの床とコンクリート打放しの壁と天井という、清潔感のあるすっきりした部屋です。東側は隣の学校に面しているため、あえて窓を設けませんでした。代わりに天井に細長い吹抜けを開け、そこから入り込むトップライトによって室内を照らす工夫をしています。

◆建築データと建築家プロフィール


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