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うちの園は大丈夫? 経営危機を見抜く方法(2ページ目)

ある日突然、急に保育園が閉鎖されたり、経営危機に直面して保育園の運営を他の企業に移譲される……。「うちの園は大丈夫?」という方に、見極める方法をご紹介します。

猪熊 弘子

執筆者:猪熊 弘子

子育てガイド

経営難を見極めるためのポイントとは?

こんな不安定な時代、子どもを預けている保護者は、園の運営についても目を光らせていなければならなくなってしまいました……。とても悲しいことですが、これが小泉政権時代に導入された保育園の規制緩和で、認可保育園にも企業をジャンジャン参入させた結果といえるでしょう。

そこで、園の経営について、親がチェックしたいポイントには、こんなことがあります。

■給食やおやつの内容が急に悪くなっていないか?
エムケイグループが破産する1か月前、運営している保育園の中には自園給食がなくなっていたところも! 保育園では、必ず自園で給食を作らなければならないと児童福祉法に定められていますから、これは明らかに法律違反! 閉鎖になった他の園でも、給食やおやつの内容が悪くなっていたという声がありました。お迎えの時には必ず、その日の給食の展示(検食、といいます)でチェック。そもそも「検食」を置いていない園は(夏以外は)NGです。

■先生の数がどんどん減っていないか?
保育園の運営にかかる費用のほとんどが、人件費。それを押さえるために、先生の数を減らしていることもあります。児童福祉法では認可園の先生の配置について厳しく決めています。先生の数が減ったり、いるにはいるけれど非正規の先生ばかりだったり……というようなときには、大丈夫?と疑ってみる価値あり。また、先生が次々に替わるといった場合も問題アリでしょう。

■「かみつき」などのケガが急に増えていないか?
先生の数が足りていなくて目が行き届かなかったり、経験の少ない先生ばかりで注意が足りなかったりするとき、そこに子どものイライラが加わって多発するのが「かみつき」。子どもには普通に見られる行為ですが、本来、子どもがほかのお子さんを噛む前に先生が気づいて止めることになっています。もちろん、子どもの動きが速くて止められない場合もあり、一度おきたからダメということではありません。それでも、あまりに頻発する場合は、先生の数が足りないか、子どもがイライラするような環境にあることを疑ってみる必要があるでしょう。

■集金の金額が他園と比べて高くないか?
たとえば、3歳以上の子どもの主食。国の予算では2歳までの子どもの主食代しか出ないため、そのお金を加算できない自治体では、家からご飯やパンを持ってくることになっていることもあります。ただ、そういった自治体でも、私立園の中には自己負担でご飯を提供してくれる園が増えてきています。問題はその金額。たとえば3歳以上の主食が出ない横浜市の場合、主食を出してくれる園では、毎月1200円から1300円程度の主食費を別に徴収しています。この額がそれよりも大幅に高い場合には、問題がある可能性が。他園の情報は入りにくいものですが、自治体の担当課に適正な金額かどうか、たずねてみるのもいいでしょう。
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