学習机で勉強する子はわずか
子ども部屋をつくったからといって、すぐに自分の机で勉強すると思ったら大間違い |
私の周囲の友人にも聞いて回りましたが、やはり、入園・入学、特に小学校入学を機に子ども部屋を作ったり、部屋を作るまではいかなくても、専用の学習机を買った、という人がほとんどでした。
でも、だからといって、子どもがすぐに自分の机で勉強すると思ったら大間違いなんです。特に小学校中学年くらいまでは、子どもはなんとなくママや家族の近くにいたいよう。
「机を買ったのに、全然勉強しない」
「机はランドセルをポイッ!と置くだけの場所」
「夜も子ども部屋では寝てくれない」
なんていう声はごくごく普通です。
子ども部屋は何のためにある?
せっかく用意したのに使わないなら、子ども部屋や机は、いったい何のためにあるの!?と思ってしまいますよね。けれども、私が建築家や収納の専門家の先生などに取材して回ったところ、それでもいいという結論になりました。子ども部屋というのは、特に子どもが小さいうちには、そこで過ごすための部屋だと考えたら親が後悔します。子ども部屋は、「子どものものを置くための部屋」でいいのです。幼稚園に入園すると、子どもの持ち物は格段に増えます。登園カバン、サブバッグ、制服、帽子、体操着、習い事のもの、楽器などなど。小学校に入ったらそれに教科書が増え、ランドセルが増え、絵の具箱やピアニカ、お習字道具など、持ち物がどんどん増えます。衣服も下着も靴も同じように増えるので、それらにそれぞれ「置き場所」を作ってあげないと、部屋は散らかる一方になってしまいます。
「ただいま!」と帰ってきた子どもが、玄関先やリビングにランドセルを放り出してそのままにしておいたら、「いったい誰が片づけるの? 私???」と母のイライラは増すばかりです。「片づけなさい!」と怒鳴る前に、「あれ? このランドセルの置き場所はあったかな?」と考えてみましょうよ。そういうものを置く場所を子ども部屋や、あるいは子どもスペースに作っておけば、母のイライラも減る、というわけです。