早期教育・幼児教育/シュタイナー教育

シュタイナーの具体的教育法(2ページ目)

「シュタイナー教育の理念を学ぶ」では、シュタイナーの教育理念について学びましたが、今回は、具体的な教育方法について学びたいと思います。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

シュタイナー教育でしてはいけないこと

■テレビは見せない

・子ども向けに作られたテレビや映画もよくない。幼児期は、2次元の表現媒体であるものを認知することができないので、映像は、どんなにやさしいテーマでも、刺激が強く、特に感受性が強い子どもにとっては、刺激が強すぎる。

・テレビを見るという行為は受動的なので成長に悪い影響を与える。幼児期は、能動的に体を動かし、脳と体が一体となって学んでいく。

・シュタイナーの教育者は番組の質以前の問題を指摘している。普通、3次元の中で視点を移動させ全体像をつかむのに、テレビでは、2次元の中で不自然に目の筋肉を使うので、目だけでなく、体全体の筋肉が緊張してしまう。

・テレビやビデオに子どもの子守りをさせてしまっていると、子どもの心の微妙な変化に気がつかず、見逃してしまうことがある。

・テレビを子どもに見せないようにするために、おとなの部屋にTVを移動させるとか、リビングのTVには、布をかけるなど工夫をする。

■早期教育はさせない

人格の80%は幼児期に育つと言われている。シュタイナー教育では、幼児期は心を育てる時期なので、知的なものには触れさせない、知的に目覚めさせない工夫をする。知的に頭を使うことは、楽しくもありますが、精神が疲れてしまう。早期教育は、早産に当たるので、子どもに悪い影響を及ぼす。

■絵本を読まない

・絵本や紙芝居などは使わず、お話しのみで物語を伝える「素話」の方が、子どもの中のイメージが膨らむ。

・声色も変えない。感情を抑えて、淡々と語るようにする。感情をたっぷりこめるより、淡々と読んだ方が、子どもの心にすっと入って行く。ただし、心をこめて、その場面を心の中にイメージしながら、語る。
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