早期教育・幼児教育/モンテッソーリ教育

モンテッソーリのキーワードとエピソード(2ページ目)

モンテッソーリ教育は世界中で支持され、教育界に最も大きな影響を与えた教育法の一つです。モンテッソーリメソッドを語るには、5つのキーワードと3つの有名なエピソードがポイントです。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

キーワード1「敏感期」

もともと ド・フリースという生物学者が使い始めたことばです。幼児期にはある特定の事柄に対して、強い感受性が現れ、特別敏感になる時期があります。モンテッソーリは、これを敏感期と呼び、その重要性に着目しました。

この敏感期に本当にやりたいことに出会ったとき、子どもはその作業を繰り返し、集中し、その能力を獲得していくのです。もし敏感期を逃してしまったら大きな努力を必要とし、その割にはあまり成果があがらないといわれています。

キーワード2「お仕事」

モンテッソーリの教具や用具を使って、作業することを「お仕事」といいます。遊びと「お仕事」の違いは、子どもの全人格的発達への貢献度の違いです。集中現象を起こす活動が「お仕事」なのです。

キーワード3「教具」

モンテッソーリメソッドでは、「遊び」と言わず「お仕事」と言い、「玩具」と言わず「教具」「用具」と言います。子どもを観察し、モンテッソーリは子どもの成長を促す教具をたくさん考案しました。子どもが自分で持ち運びできる形、大きさであり、手触り、重さ、材質にまでこだわりがあります。

キーワード4「観察」

モンテッソーリメソッドが科学的な教育法であるといわれる所以は「観察」にあります。先入観にとらわれずに子どもを観察し、観察から得た事実をつなぎ合わせ、子どもの成長の方法を客観的にとらえていったからです。また、教師の指導法として、何より子どもを注意深く観察することが求められています。

キーワード5「提示」

教師は、用具や教具の使い方を言葉で説明するのではなく、実際に見本をやって見せます。それを「提示」と呼んでいます。

 

 

【参考文献】
お母さんの「敏感期」(ネスコ)相良 敦子 (著)
おかあさんのモンテッソーリ(サンパウロ)著:野村 緑
モンテッソーリ教育が見守る子どもの学び(学習研究社)著:松浦 公紀
モンテッソーリの教育(あすなろ書房)著:M.モンテッソーリ

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