「母親の音楽参加で子どもが変わる」に引き続き、今回は、桝田先生に「小学校入試対策」「絶対音感の習得」「ピアノの上達法」についてお話をうかがいました。
■□ 小学校入試対策 □■
ガイド
「小学校入試の音楽リズムの実技として、歌、リズム打ち、身体表現などがありますが、まず、歌うときのアドバイスをお願いします。」
桝田先生
「正しい音程で歌うことも大切ですが、それより音楽にのって楽しく歌うことが大切です。言葉をはっきり発音し、歌の内容をイメージしながら、気持ちをこめて歌いましょう。声は大きいほうが良いのですが、どなった歌い方にならないように注意しましょう。」
ガイド
「次に、リズム打ちに関するアドバイスをお願いします。」
桝田先生
「リズムを正確に打つためには、正しいテンポ感を身につけることが大切です。メトロノームを使って規則正しいテンポで打てるようにしましょう。次に、拍の強弱にも注意しましょう。
2拍子は● ● ● ●
3拍子は● ● ● ● ● ●
4拍子は● ● ● ● ● ● ● ●
というように拍に強弱をつけてリズムを打ちましょう。また、手拍子は手の楽器です。弾んだ良い音が出せるように練習しておきましょう。」
ガイド
「最後に、身体表現に関するアドバイスをお願いします。」
桝田先生
「身体表現は、お友達の真似にならないように注意したいですね。そのためにも、リズム打ちや歌と同様に、身体表現に関しても練習が必要です。日頃から、音楽に合わせて自由にからだを動かすことを習慣にされるとよいでしょう。その際、受験されるお子様だけでなく、ご兄弟やお母さまもご一緒に楽しく練習してくださいね。また、スキップ、ギャロップ、横とび、片足バランスなどの練習もしておきましょう。」
■□ 絶対音感って習得できるの? □■
ガイド「まず、絶対音感について、わかりやすくご説明いただけますか。」
桝田先生
「絶対音感とは、何の補助もなく、聴こえてくるすべての『音』の音名が判る能力のことです。
また、楽器の音名を言い当てるだけでなく、生活音、例えば「コップをたたいた音」を聴いて、その音名を言い当てる事ができたり、救急車のサイレンの音を聴いて、「ピーポーピーポー」と聴こえるのと同時に、「ドレミ」の「シーソーシーソー」などと、聴こえてくる能力のことです。
絶対音感があると、一度聴いた音楽を、楽譜を見なくてもすぐに楽器でひく事ができ、楽譜を見ただけで、楽器に頼ることなく、正しい音高の音が頭に浮かび歌うことができます。」
ガイド「絶対音感は誰でも習得できるものでしょうか。」
桝田先生
「絶対音感は生まれつきの才能だとする説もありますが、幼少時に特別な練習をすれば身につく才能だとも言われています。 また、特別な練習をしなくても、正しく調律されたピアノなどの楽器の練習や音当てゲームなどを繰り返し行うことで、自然と身に付く場合もあります。」
小学校入試で、気持ちをこめて歌うには、歌の内容の情景を思い浮かべながら、歌うとよいでしょう。そのためには、歌の練習をする前に、親子で歌の内容についてお話をしたり、歌詞を元に絵を描くなどして、歌のストーリーをイメージできるようにしておきましょう。
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