■■ 15分間読書 ■■
さて、次は、国語についてお話したいと思います。国語の得意な子どもはたいへん有利だと言われています。なぜなら、国語の得意な子どもは、国語の勉強をしなくても、国語のテストで良い点をとることができる場合が多いからです。それなら、国語が得意になりたいと、皆さん思われるでしょうが、国語の力、つまり読解力をつけるには、たいへん時間かかります。しかし、いったん、読解力が身につくと、その力は落ちないとも言われています。
また、読解力の重要性は国語だけに留まらず、すべての教科に影響を及ぼします。つまり、算数の文章題も、読解力がないために解けなかったということがよくあります。高学年になってから、読解力がないことに気付き、読書量を増やそうと思っても、時間的に難しい場合が多いと思われます。
そこで、読解力をつけるためにも低学年から読書の習慣をつけることが重要になってきます。本を読むことが好きな子どもは、放っておいても、自分で読みたい本をどんどん見つけて、がんがん本を読んでいきます。ところが、本を読むことが嫌いな子どもに読書をさせることは、たいへん難しいことです。
そこで、本嫌いの子どもに読書の習慣をつける方法ですが、1日15分間、家族全員で読書をする時間を設けるのです。つまり、子どもが読書をする時は、親も読書の時間にあてるのです。1日15分なら、毎日続けることができるのではないでしょうか。
そして、15分間の読書が終ったら、何が書いてあったのかを自分の言葉にして話をする習慣もつけたいものです。その際、注意することは、何が書いてあったかをテストするというような聞き方をするのではなく、どのようなことが書いてあったかを楽しく教えてもらうという形にすることが大切ですね。
また、この問いかけは、子どもの様子を見ながら、進めて行きましょう。子どもが楽しそうに話してくれているようなら、「そのとき、○○はどんな気持ちで、そんなことをしたのだろうね。」などと、本の内容をどんどん掘り下げていくこともできるでしょうが、内容を話すことに対して、気がすすまないようでしたら、無理強いは禁物です。読書までイヤになってしまう恐れがありますから、子どもの様子を見ながら、対応することが大切です。
今回、ご紹介した「100マス計算」と「15分間読書」は、2学期以降も続けていきたい習慣です。この良い習慣を身に付けるには、時間が自由に使える夏休みが絶好のチャンスです。さあ、今日から、「100マス計算」と「15分間読書」を始めましょう!
【参考文献】
「本当の学力をつける本」 陰山英男 文藝春秋
【関連サイト】
「陰山学級物語」
「幼児・低学年の学習法」
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