(Q)
円周率は「3.14」ではなく「3」としか教えなくなるのですか。
(A)文部科学省の回答
そんなことはありません。円周率については、「3.14」と教えるだけではなく、それが本当は、「3.1415・・・」とどこまでも続く数で、「3.14」も概数にすぎないということをこれまで通り、きちんと教えます。 なお、円周率については、これまでも「目的に応じて3を用いる」こととしていますが、これは、およその長さが知りたい場合には、3を用いて計算するなど、様々な状況に応じて自分の判断により、使い分けられるようになってもらいたいからです。
(★)
しかしながら、小数の計算は小数第一位までしか学習しませんので、直径5cmの円周を求める時に、「5×3.14」は使うことができません。「5×3.1」になってしまうのでしょうか。
(Q)
学校週5日制になると、子どもたちの生活が不規則になったり、あるいは塾通いをすることになりませんか
(A)文部科学省の回答
子どもたちには、土曜日や日曜日を利用して、家庭や地域社会で生活体験や自然体験、社会体験、文化・スポーツ活動など有意義ないろいろな活動や体験を行ってほしいと考えています。このため、子どもたちの体験活動の場と機会の拡大、様々な活動機会の情報提供などを計画的に進めています。
学校週5日制は、子どもたちに様々な活動や体験をさせ、望ましい人間形成を図るためのものですから、それが過度な塾通いにつながらないよう、学校における授業の改善、入試の改善、保護者や塾関係者の理解の促進など、すべての関係者が協力して対応する必要があります。
(★)
家庭や地域社会で自然体験、社会体験、文化・スポーツ活動など有意義な体験や活動を行うのは、とても素晴らしいことだと思います。しかし、学校の行事ではないので、つまり、自分の意思で自発的に行うことなので、ご家庭によって、大きな差ができてくるのではないでしょうか。子どもの親たちは、誰かが何かをしてくれるという依存心を捨て、自ら行動を起こさなければならない教育の時代がやってきたと言えるのではないでしょうか。
(Q)
学校の教育内容は大幅に変わるようですが、高校や大学の入試は変わるのですか。
(A)文部科学省の回答
入学者選抜については、今回の学習指導要領の改訂の趣旨を踏まえて一層改善する必要があります。高等学校や大学の入学者選抜については、これまでも選抜方法の多様化、評価尺度の多元化の観点から改善を進めています。
今後は、学力試験で一定以上の点数を得ていれば他の資料によって選抜する方法、細かな知識を問う出題ではなく思考力や分析力を問う問題の出題への改善、調査書と学力検査の比重の置き方の弾力化、小論文・面接、実技検査の実施など多様な選抜方法・評価尺度の工夫を一層進めていくことを目指します。
(★)
しかしながら、2006年度から国立大学センター試験は5教科7科目となります。これでは、新学習指導要領と大学改革は連動していないことにはならないでしょうか。大学の求めているものと文部科学省が小中高生に求めているものにギャップは無いのでしょうか。