ユーモアに富んだ天才的な彼の作品に匹敵するものは、今日まだ現れていません。彼の「インターナショナル・サーカス」は、19世紀の動くしかけえほんの中でも最も考え抜かれ、工夫された作品でしょう。
サーカスやピエロの踊りをテーマにしたしかけえほんが多くつくられたのも、当時大流行していた見世物や劇場をより身近にいつでも楽しみたいという欲求が根底にあるように思えます。
アメリカのしかけえほんは、第二次世界大戦中からその直後にかけて、全盛期を迎えた感があります。
その挿絵画家の第一人者であるジュリアン・ウェアは「オズの魔法使い」、「ふしぎの国のアリス」、「長靴をはいた猫」などのよく知られた物語をしかけえほんに仕立てました。
1932年には、アメリカの出版社ブルーリボンブックス社が本のページを開くと自然に絵が立ち上がるようにした「ポップ・アップ」ということばをつくりだしました。このしかけの人気はたちまち大評判になり、「不思議の国のアリス」や「くまのプーさん」ものなど、たくさんの作品がポップアップ絵本になりました。
そして、現在でも世界中で数々のポップアップ絵本が出版され、多くの子どもや大人たちを夢中にさせています。
【関連サイト】
「大日本絵画」
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