離乳食/離乳食の進め方

ベビーフードの安全性

和光堂ベビーフードに大腸菌群が検出されたものがあるということで、一部商品を自主回収しました。そのニュースをきっかけにベビーフードの安全性について考えお伝えします

川口 由美子

執筆者:川口 由美子

離乳食・幼児食・妊娠中の食事ガイド

和光堂商品
今回対象になった商品と同じもの(賞味期限は違いました)
ベビーフードメーカーの大手、和光堂株式会社が2007年12月3日に発表したことによると、和光堂が製造・販売しているベビーフード「手作り応援」シリーズの「ほうれん草と小松菜」「緑黄色野菜3種パック」「野菜がゆ」の一部商品において、社内基準に基づく自主検査で、微量の大腸菌群が検出されたので、該当するロットを自主回収しました。

このニュースに驚いたお母さんも多いのではないでしょうか?

念のためご確認を

まずは、家にある商品が該当のものであるか和光堂のホームページで調べてください。それで該当以外の商品であれば問題ないのですが、もし商品名と賞味期限が「自主回収ロット」と一致した場合は、ちょっとご心配かと思います。

「もう赤ちゃんに食べさせてしまった!」というお母さんもいらっしゃるかもしれません。……でもご安心を。食べさせたとしても健康上の問題はないそうです。しかし、もしどうしてもご心配であったり、何か症状がある場合にはまずは医師に相談しましょう。

大腸菌群と大腸菌は違います

「大腸菌群」には、「大腸菌」以外に様々な菌が含まれています。つまり、「大腸菌群」が検出されたとしても、その食品に「大腸菌」が存在するとはいえません。「病原性大腸菌」などであった場合は下痢などの症状がみられますが、今回の問題では、「大腸菌」ではなく、「大腸菌群」であり、食中毒を起こす菌はみられないとのことなので、この製品を食したからといって食中毒や下痢になることはありません。

大腸菌群は、土壌・水・空気中等の環境に広く分布していますが、食品を製造する上でその商品がきちんと加熱されているか、加熱後の処理が適切であるかなどの指標として、食品衛生法などで定められているのです。

大腸菌群は、加熱していない食品(生の野菜・肉・魚等)には存在しますし、家庭のまな板などにも存在します。

和光堂株式会社が発表したリリースによると、「万全を期して」自主回収するとあります。つまり、健康上の問題はないと思われるが、企業姿勢としてこのような対応をとったといえるでしょう。

次ページでは、ベビーフードの安全性をお伝えします。
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