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“ひったくり”被害者はなぜ女性に多い?

ひったくり犯罪の被害者で大多数を占めるのは女性。なぜ、狙われるのか? 知っているようで知らないその理由を知って防犯対策を!

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

ひったくり犯罪の被害者で大多数を占めるのは女性。なぜ、狙われるのか? 知っているようで知らないその理由を知って防犯対策を!
なぜ女性はひったくり犯罪の被害に遭いやすいのか?

なぜ女性はひったくり犯罪の被害に遭いやすいのか?


理由は簡単・単純

知っている、分かっているつもりでも、実はその理由を分かっていないと、心がまえも対策も違ってきます。女性が被害者の大多数を占める“ひったくり”犯罪。なぜ、女性が多く狙われるのでしょうか? その理由をたずねると、「女性は力が弱いから」「走るのが遅く追いかけてこないから」といったような答えが返ってくることがあります。

それらも間違いということではないものの、理由としてはあいまいです。“ひったくり”犯罪の被害者の多くがなぜ女性なのか、実はきわめてシンプルな理由によるものです。男性の多くが、財布等を身につけているのに対して、女性はその大多数の人が財布をバッグ等に入れています。もし、歩いている女性がバッグを持っていたら、ほぼ全員が財布をバッグに入れているでしょう。つまり、女性のバッグには財布等が入っている可能性が高いのです。

路上で男性から財布を奪うのはオヤジ狩りなど手口は「強盗」に近くなりますが、女性は持っているバッグを“ひったくり”という一瞬の手口で奪いさえすれば簡単に財布を盗むことが出来るからこそなのです。


だからこそ、女性は警戒を

一瞬の出来事ではあっても、被害者からすれば、一生心に傷を残す卑劣な犯行です。被害に遭った女性たちは、何がなんだか分からずにパニックになるでしょう。性格にもよるようですが、奪われまいと必死で抵抗したり、バッグを手放さなかったりして、場合によっては被害をまぬがれたり、転倒してケガをしたりする人もいます。

自分なら、もし“ひったくり”に遭ったとしたら、どうするだろうか? ということを考えて見ましょう。「絶対に許せないから何が何でも取り返す」のか、「力もないし怖くてきっと何もできないと思う」など、さまざまでしょう。ならば、“ひったくり”などという卑劣な犯行の被害に遭わないように、バッグの持ち方から考えましょう。

警戒の気持ちだけでも対策になる

ガードレールのない車道と歩道の区別のない路上では、バッグは必ず壁(建物)側に持つこと、もし、バッグを持つ側が決まっているなら、左側に持つ人は道路の左側を歩くだけで“ひったくり”の被害に遭いにくくなります。右側に持つ人は道路の右側を歩きましょう。財布を入れたバッグを持って歩く女性は、いつでも“ひったくり”被害を受ける危険性があるのだと認識してバッグを持つべきなのです。

実際に被害に遭った女性から話を聞きましたが、「一瞬のことでパニックになって。とにかくバッグを奪われまいと必死に抵抗したけれども、相手はバイクに乗った二人組。途中であきらめました」とのことでした。警察官に事情を説明しているときに、そう話すと、「下手をすると転んでケガをしたり、最悪の場合、死んでしまうこともあるから、あきらめることも大切。

あまり無理をしないで」と言われて、(そうか。死んでしまったら何にもならない)と、初めて“ひったくり”という犯行の恐ろしさに気づいて体が震えたといいます。たかが“ひったくり”ではなく、日常的かつ危険な犯罪だと認識しておくことが大切です。
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