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マンションの迷惑収納番付ワースト5

限られた面積の中で、部屋と収納とがせめぎ合うようにして生まれた間取り。どちらかを優先すれば、一方は犠牲になるから住みにくいのです。収納は量ではなく質。使いにくい収納はもう要らない!

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

必要な部屋とその広さを確保しつつ、適材適所に収納を配するとなると、それは複雑な方程式を解くようなもの。マンション収納は設計サイドも苦労しているのでしょうが、住人はその収納に日々悩まされています。そこで今回は、この収納は使いにくい!という迷惑収納の番付を発表します。

 

ワースト5:ウナギの寝床収納

棚板が手前にスライドすれば、もう少し使いやすくなる

棚板が手前にスライドすれば、もう少し使いやすくなる

収納はないよりもあった方がいいでしょう。その収納をどう使うかよりも、とりあえず作っておこうという姿勢が見える収納は、当然ですが評価が下がります。

例えば間口が狭くて奥行きの深い収納というのは、そもそも使いにくい形。こういうプロポーションの収納は、引き出し収納にするのが一般的です。それなのに設えが棚だけの場合には、奥行きが上手く使えません。

実際にどんな場所にある収納なのかというと、洗面所やクローゼットの脇に、おまけのように付いています。洗面所ではタオルや肌着、パジャマなどをしまいたいという要望が多いのは事実。ところが出し入れを繰り返すうちに、奥の方にタオルやパンツがクシャッと溜まりやすくて困るのです。収納は奥行きが不適切だと、かえってストレスを招きます。

 

ワースト4:開けてガッカリ収納

上図はトイレとパイプスペースがある。下図は柱がある。さらに天井面に梁があることも

上図はトイレとパイプスペースがある。下図は柱がある。さらに天井面に梁があることも

マンション特有の使いにくい収納というのがあります。構造上の理由で梁や柱があったり、設備配管の都合でパイプスペースが必要となったり。その結果として、そういった凸凹が収納の内部に隠されていることがよくあります。

部屋から眺めた時の見かけ上は、収納量があるクローゼット。ところが収納扉を開けると、そこには壁があって、服が掛けられないし棚もない。ここは一体どう使うための収納か? それは、構造や設備のために、クローゼット内が削られているせいです。

こうして中途半端に余った収納スペースは規格外なので、まずは正確に採寸して収納用品を探すことになります。隙間収納用のラックや、ホームセンターで板を買ってきて棚をこしらえるなど。住み手のアイディアと努力で切り抜けるしかありません。

マンション選びであなたが見落としている、こんなワースト収納がまだありますよ。
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