旗の台、商店街、お屋敷、学校と病院の街

2路線利用に加えて車利用にも便利、
駅北側には大学病院、お屋敷街

大井町から二子玉川を経由して溝の口駅までを結ぶ東急大井町線、五反田と蒲田を結ぶ東急池上線が交差する駅、それが旗の台です。大井町線が交差する東急目黒線、同東横線を利用すれば、目黒、渋谷へもアクセスできますし、そもそもそれぞれ異なる方向への２路線が利用できるわけですから、鉄道利用時の足回りはどこに行くにも便利。加えて、両路線を横切るような形で環状七号線、池上線と並行するような形で中原街道が走っており、車での移動もしやすい場所です。

この足回りの良さに加え、旗の台は実に様々なモノが揃っている街です。例えば、駅の北側を走る中原街道沿いには昭和大学、同大学病院があります。17階建ての堂々とした同大学病院入院棟は街のあちこちから望むことができ、街のシンボル的存在。周辺には薬局その他の関連する施設もあり、白衣姿も多く見られます。





大学エリアの西側は中原街道から急な上り坂になっており、坂の上は東急目黒線洗足に続くお屋敷街。広壮な一戸建てを中心にした住宅街で、行きかう車も少ない閑静なエリアです。中原街道の南側の、細い路地に小規模な住宅、集合住宅が密集する住宅街と比べると、区画の大きさは歴然です。



今回取り上げているのはこのエリア

駅周辺から南側にかけては
飲食店、商店街に銭湯も点在

そのお屋敷街とは異なり、庶民的な雰囲気があるのが駅周辺から南側にかけて。駅周辺には東口側、南口側ともに飲食店、スナックなどが集まる路地があり、いささか猥雑な雰囲気もあるほど。飲食店に関して言えば、駅周辺から昭和大学病院周辺、お隣の荏原町駅にかけて蕎麦、うどん、パスタなどの麺類から洋食、焼き鳥、タイ料理、インド料理、スペイン料理とバリエーションも豊富に揃っています。大手資本のチェーン店よりも、個人ががんばる小さな店舗が多いのが特徴で、わざわざ遠くから食べに来る人が行列を作る店もあると聞きました。ちなみに私は駅近くにある名古屋うどんの店がお気に入りで、たまに昼を食べに出かけますが、時間帯によってはけっこう混んでいることも。グルメには楽しみな街かもしれません。

南側には荏原町まで続く長い商店街があります。正確に言えば、中原街道からずっと続いており、生鮮食料品店、米屋さん、呉服屋さん、スーパーやドラッグストアなどと業種は様々。ところどころに昔の佇まいを生かしたしゃれた雰囲気の店などもあり、新旧が入り混じっている感じ。不動産会社も多く見かけました。




また、商店街からちょっと入ったところに銭湯があるのもこの街の特徴。旗の台～荏原町から徒歩圏内だけでも数軒あり、コインランドリーも多いことから、元々はお風呂のないアパートなども多かったのであろうことが推測されます。最近はしゃれたリニューアルを行っている銭湯もありますから、広い銭湯で一風呂浴びてご近所で一杯と、地元を味わい尽くす暮らしも良さそうです。




もうひとつ、この街でよく見かけたのが子どもや学生です。というのは、この周辺には前出の昭和大学のほかに、香蘭女学校高校、文教大学付属高校・同幼稚園などの私立校のほかに、区立小中学校なども複数あるため。このエリアのところどころには、かつての立会川を利用した緑道があるのですが、そこでは親子連れや子どもばかりのグループが遊んでいる姿を多く見かけました。



次のページでは気になる東急大井町線、同池上線旗の台の住宅事情を見て行きましょう。