まず湿気対策。私たちが「暑い」と感じる要因の多くは湿度の高さに起因しているといわれます。いくら温度が高くても、湿度が低いと「暑い」とは感じないものです。つまり、空気環境がさわやかなら、私たちは快適に感じるものなのです。

居室の湿度が快適か否かを左右する

通常、さわやかな空気環境を実現するためにはエアコンの除湿機能を活用するものですが、居室内の素材を工夫することで、それに近い環境を作り出すことが可能です。昔の住宅ならそれが漆喰の塗り壁だったりしました。

室内に使う壁材に調湿作用のあるものを採り入れることも重要。写真は漆喰仕上げだが、最近は壁紙タイプのものも普及している

室内に使う壁材に調湿作用のあるものを採り入れることも重要。写真は漆喰仕上げだが、最近は壁紙タイプのものも普及している

漆喰に使われている素材に調湿作用があること、さらに昔の住宅には木材(木材にも調湿作用があります)が多用されていましたから、これらによりある程度、快適に暮らせるような工夫が行われていたわけです。

では、最近の住宅に取り入れられている湿気対策というと、私のお勧めは珪藻土を採用した壁材です。一昔前までは塗り壁タイプのものしかありませんでしたが、最近は壁紙タイプのものも登場し、価格も低くなってきました。

これがあるなしでは、ずいぶん湿気の度合いがことなってきますから、ぜひ採用してみてください。また。珪藻土以外にも。調湿作用のある建材や素材が開発されていますから、それらを採用するのもよいでしょう。

夏の厳しい日差しを和らげる障子の効能

障子は夏の日差しを和らげる作用がある。写真の障子は可動式で、庭の風景を切り取って楽しむことができる

障子は夏の日差しを和らげる作用がある。写真の障子は可動式で、庭の風景を切り取って楽しむことができる(写真は旭化成ホームズのモデルハウス)

最後に光について。直射日光が居室に差さないだけでも、体感的に涼しく感じられるものです。昔の住宅に障子が多用されていたのは、直射日光を程度に遮り、柔らかな光にして室内に導くという役割があったため。

近年は、洋室にも適したブラインドタイプのものも登場していますから取り入れたいものです。また、開口部に関しては紫外線を遮る窓ガラスなどの開発も進んでいますね。付け加えると、前ページで紹介した階段の話は日照をうまく室内に取り込むことにも役立ちます。

ところで、今回は住宅そのもののことについて紹介しましたが、夏に快適に過ごせるようにするためには、住宅の外のことにも言及しなければ成り立ちません。そこで次回は、住宅の外部環境をどうするかについて紹介したいと思います。


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