消費税の税率を10%にする?しない?という論議が選挙選を前ににわかに注目されています。消費税の税収の性格として「景気に左右されない」ということがあるといわれていますが、実際にそのとおりなのでしょうか。
まずはそのあたりから検証してみましょう。

景気に左右されないというのは本当か

下記は財務省から公表されている資料です。
出典;財務省ホームページundefined一般会計税収の推移より

出典;財務省ホームページ 一般会計税収の推移より

これによるとバブル期以降、所得税や法人税といったいわゆる「儲け」にかかる税金は景気の影響を直接受けているといっても過言ではないでしょう。特に、近年の所得税や法人税の税収の落ち込みは目立っていて、景気が悪いことが長期化していることは税収の推移からも見てとれます。したがって、「税体系の抜本的改革」を行わなければ、日本の財政自体が持たないといわれることについては論をまたないことでしょう。

消費税の税率アップは税収アップにつながったのか

消費税の税率が3%から5%にアップの提案がされたのは平成7年、橋本内閣の時です。増税を公言しての選挙選は苦戦を強いられ、橋本内閣退陣に追い込まれたのですが、消費税の税収という観点からみてみると平成8年6.3兆円なのに対し平成9年9.3兆円とアップしています。

5%が10%に増えると税収も2倍に

その税率が3%から5%にアップされたので、当然、税収も5/3倍つまり1.67%程度アップすると見込まれるはずなのですが、これもその後平成10年10.1兆円、平成11年10.4兆円とおおむね10兆円台で推移しているので、税率アップ分相当の税収は増えたといっていいでしょう。
したがって、過去の経緯から推測すると「消費税の税率アップだけ税収増に働き、景気の影響を受けにくく、税収の確保につながる」ということは言えるようです。単純に現在、言われているように5%が10%にあがるとすると、消費税の税収も2倍に増えるという皮算用をしているのかもしれません。