簡単スピード料理/調味料の基本

基本の調味料

家庭で使う調味料の基本情報です。調味料の加える順番、語呂合わせでもおなじみの「さしすせそ」について。

野口 英世

執筆者:野口 英世

簡単スピード料理ガイド



基本の調味料「さしすせそ」

左手前から「さ」砂糖、「し」塩、「す」酢、「せ」醤油(せうゆ)、「そ」味噌


料理にかかせないものは食材と調味料、そしてそれを形にするための調理道具、レシピです。美味しいものを作ろうと思ったとき、材料やレシピばかりに目が行きがちですが、実は影の立役者が調味料。調味料が美味しいものだったら、その料理の味はぐんとよくなります。言いかえれば、シンプルな料理も美味しい調味料を使えば、手をかけずして、美味しい一品が出来上がります。さぁ、調味料のことをもっと知って、料理に上手に活用しましょう!


基本のさしすせそ

調味料の語呂合わせでもおなじみの「さしすせそ」。料理をはじめるにあたり、とりあえずそろえておきたい基本の調味料でもあります。

「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢、「せ」は醤油(せうゆ)、「そ」は味噌を表します。これはただの語呂の良さだけではありません。煮物などの和食を作る際の、効率的な調味料の使用順序もさします。以下の理由も合わせて覚えておけば、必然的に美味しい料理が出来上がります。

砂糖は塩より分子が大きいため、先に加えることで、甘味のしみこみをよくします。酢は酸味を飛ばしすぎないように甘味や塩味をつけてから加えます。また、風味を生かしたい醤油や味噌は最後に加えます。

「さしすせそ」の他、よく使う調味料の詳細は、以下のとおりです。

■砂糖
砂糖にはサトウキビから作られる、上白糖やきび糖、グラニュー糖などのかんしょ糖と、てんさい、砂糖大根から作られるてんさい糖のビート糖があります。一般的に色が濃いほどミネラル分が多いと思われていますが、三温糖の色は加熱によるもので、カラメル化によりコクはありますが、上白糖とかわりません。

■塩
料理の美味しさを左右するのが塩です。採取地より海塩、岩塩、湖塩と分類されます。日常使いに万能なのは海塩、もうひとつ持つなら岩塩をおすすめします。塩の効果や作用、使用目安などを知って、いつもの料理もワンランクアップです。

■酢
素材の旨味を引き出すほか、防腐抗菌効果、食欲増進作用もある酢です。米酢、穀物酢、黒酢などの穀物を原料とした酢、りんご酢やぶどう酢などの果実を原料とした酢があります。料理の種類による使い分けもおすすめですが、万能なのは米酢です。

■醤油(和食づくりのコツ・レシピ)
和食にかかせない調味料が醤油です。代表的な産地は銚子、野田の千葉県、小豆島の香川県、龍野の兵庫県となり、こいくち醤油が一般的です。和食のほか、フレンチやイタリアンなどのかくし味に使えば、親しみやすい味わいになります。

■味噌
醤油と同じく、和食にかかせない調味料が味噌です。味噌は全国各地で作られ、材料から米味噌、豆味噌、麦味噌、調合味噌。色から白味噌、赤味噌、淡色味噌と分類されます。味噌汁、味噌煮などの定番料理のほか、マヨネーズやはちみつなどと合わせ、新たな調味料も作り出せます。また、洋食のかくし味に使うのもおすすめです。

■酒
料理に旨味を与え、魚などの臭みもおさえるのが酒です。料理に向いている日本酒は「純米酒」や「本醸造」で、手頃なものでOKです。また、「料理酒」には塩が加えられたものもあるので、調理時には塩加減を注意してください。料理の種類によりワインなどを使ってもいいでしょう。

■みりん
甘みや旨味、料理に照りを与えるみりんですが、アルコール分14%の複数の糖からできる「本みりん」は砂糖と同じタイミングで加え、アルコールを飛ばしながら煮ていきます。アルコール分1%で甘味を加えた「みりん風調味料」は味噌のあとに加え、照りを出します。おすすめは旨味のバランスがとれた「本みりん」です。もしみりんが手元にない場合は砂糖やはちみつと酒を合わせて代用できます。

■油
調理の際必要となってくる油脂類。オリーブオイル、グレープシードオイル、ごま油などの植物性から、バターやラードなどの動物性まで多岐にわたります。油のカロリーは1グラム、9キロカロリー、大さじ1で110キロカロリーとなります。摂り過ぎはよくありませんが、一切の油抜きもおすすめできません。ほうれん草やにんじんなどの脂溶性ビタミン(ビタミンAやDなど)は油によって、効果的な溶解吸収がなされます。

■マヨネーズ
卵、酢、塩などの調味料に油を加えたドレッシング調味料で、大さじ1が100キロカロリーとなります。ポテトサラダなどマヨ系サラダを作る際、マヨネーズの1/3~1/2をヨーグルトや牛乳に置き換えれば、使い過ぎが防げます。

■ソース
野菜や果物のしぼり汁に塩、砂糖、酢、スパイスなどを合わせて熟成させた調味料で、大さじ1が20キロカロリーとなります。「ウスターソース」はさらさらで塩分と酸味が強く、西日本での使用が多いです。「中濃ソース」はウスターソースと濃厚ソースの中間で甘味があります。東日本での使用が多いです。「濃厚ソース(とんかつソース)」は甘みと粘度が強く、お好み焼きソースもこの仲間です。なお、ソースの粘度でソースの種類は分けられます。醤油を使う料理をソースにかえれば、簡単に洋風アレンジも楽しめます。

■ケチャップ
トマトに玉ねぎや酢、スパイスなどを合わせた調味料で、大さじ1が18キロカロリーとなります。トマト系調味料としてはトマトを濃縮し、塩とスパイスを加えた「トマトピューレ」、トマトピューレを煮詰めた「トマトペースト」もあります。トマトケチャップに豆板醤やタバスコを加えれば、チリソースのかわりにもなります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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