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年末調整大特集第4弾 控除の対象になる保険料って?(2ページ目)

年末調整の用紙はすでに配られてるころだと思います。<保険料控除申告書>に記載できる保険料ってなに?そんな素朴な疑問に答えてみました。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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では、保険の種類については「控除証明書の有無」が判断材料になることは理解したことと思います。そのほかに注意すべき点は何なのでしょうか。1つひとつみていきましょう。

●保険金または年金の受取人は一定の範囲内の人であるかどうか
これは保険金などの受取人のすべてが所得者本人または所得の配偶者や親族になっていることが条件となっていることを指しています。

●本人自身が支払ったものであるかどうか
この場合、給与の支払者が負担した保険料の金額で給与として課税されたものは、本人自身は支払ったものとして控除の対象となります。

●本年中に支払ったものであるかどうか
これはどういうことかというと、払い込み期日が到来した保険料であっても現実に支払っていない人は控除の対象にならないということです。また、逆に保険料の全額を一括して払い込んだ場合はいかがでしょうか。この場合には、その前納保険料のうち、本年中に払い込み期日が到来するものだけが本年の所得控除の対象となりますのでご注意ください。

<損害保険料控除>の対象となる保険料とは何なのでしょうか? 大きく分けて、以下2つに大別できます。
  • 家屋や家財に対して掛けられている保険であるかどうか
  • 身体の傷害に起因して保険金が支払われる保険であるかどうか
ですから、「自動車保険」とか「海外旅行の時の携行品に関する保険」といったものは所得控除の対象にはならないのです。

では、こちらのほうの注意点は何なのでしょうか? やはりいくつかポイントがあります。

●本人または本人と生計を一にしている親族が所有して常時居住している家屋や、これらの人の所有している生活に通常必要な家財を保健の目的としているものであるかどうか
つまりは、贅沢品が含まれていれば、その贅沢品については除きなさいといっています。税務上の基準としては宝石・貴金属・書画・骨董などで1個または1組の価額が30万円を超えるものなどが含まれている場合には、それらは通常必要な家財とは認めないという基準があります。

●事業用資産と居住用資産が一括して保険の目的となっている契約については、事業用資産が除かれているかどうか
例えば1階店舗、2階賃貸、3階自分たちで住んでいるなどといった場合で、年額9万円の保険料を支払っているといった場合はどうでしょうか? 損害保険料控除の対象となるのは3階対応部分のみとなります。

では、1階、2階部分に対応する保険料はどこにもカウントされないのでしょうか? そんなことはありません。延べ床面積などの合理的な基準に従って按分し、この例でいえば1階対応部分は事業所得の必要経費、2階対応部分は不動産所得の必要経費となります。

損害保険会社側からすれば、同じ家屋に掛けられている保険でも、支払い者側からみれば居住用なのか事業用なのかで取扱いが違ってきます。

特に損害保険の場合には<経費>になるのか<所得控除>になるのか、注意しましょう。
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