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実践!確定申告A様式の記入(医療費控除の場合)(2ページ目)

節税の知識は知ってはいても、実際に確定申告をしないと税金が戻りません。所得の種類が給与所得だけで、医療費控除を受ける場合、申告書に記入すべき箇所は限られます。「確定申告なんて面倒くさそう」と思わないで、ぜひ挑戦してください。申告書や明細書をダウンロードした上で読んでいただければ申告書が完成しているかもしれません。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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申告書の上部を正確に記入

ここまで下ごしらえができたら、はじめて申告書の記入になります。申告書上部の住所・氏名・生年月日・世帯主との続柄・電話番号といった項目を正確に記入しましょう。

記載例は平成24年分の所得税の確定申告なのに、なぜ平成25年1月1日の住所を記載しなくてはいけないのかというと、確定申告書は住民税の課税の資料も兼ねているからです。所得税の確定申告書を提出すれば、住民税の申告は原則不要となります。逆の見方をすれば、適用可能な所得控除を受けていないと、所得税と住民税の二重で税金を払っているということもあるでしょう。

申告書の左半分の記載はどうなる

記載例~所得控除まで(出典:国税庁ホームページ)

※クリックで拡大します※
記載例~所得控除まで(出典:国税庁ホームページ)

給与所得者の場合、源泉徴収票さえ用意できていれば、申告書の左半分の記載はわずか3箇所です。
  • 年収680万円
  • (必要経費を差し引いた)給与所得492万円
  • 社会保険料控除や生命保険料控除といった所得控除の合計額246万5440円
を、それぞれ転記するだけということが理解できるでしょう。


 

医療費控除の控除額の計算はどうなる

医療費控除の記載は、以下のいずれか低い金額を差引いた後の金額となります。
  • 所得の5%(このケースでは492万円×5%=24万6000円)
  • 10万円
よって、20万円(30万円-10万円)が、医療費控除の対象金額となっています。この最終値を、申告書18欄に転記するだけなのです。

社会保険料控除生命保険料控除といった所得控除の合計額246万5440円に20万円を加えた266万5440円が、(必要経費を差し引いた)給与所得492万円から差し引かれる正しい所得控除額となります。

給与所得者や公的年金等受給者の場合、年収から所得を算定するまでの算式は決まっているので、いかに適用可能な所得控除額を算出するのかが節税のポイントといえます。

>>いよいよ仕上げ作業! 税額の算定はどうなる?

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