レースクイーンの確定申告はどうなっているのでしょうか!? |
たとえば「税理士業界」とか「FP業界」とか、ある種の「業界」に所属していると、発想も凝り固まってしまうので、なるべく時間をみつけて出席させていただいているのですが、そこで下記のような質問をいただきました。
質問の内容はあくまで例えばなしなのですが、よくある事例なので解説しておきます。
Q 私はとあるレーシングチームと一年間の専属契約をしているレースクイーンです。年収は額面で102万円ですので、毎月85000円から源泉8500円を差し引かれた76500円が指定した口座に振り込まれます。「年収103万円までなら税金がかからない」ってよく聞くのですが、私の場合103万円以下なのにも関わらず、毎月毎月、源泉所得税が差し引かれていて納得がいきません。
どうしてですか?
といった内容です。
みなさんはどう考えますか?ポイントごとに解説してみましょう。
源泉所得税が差し引かれる根拠ってな~に?
サラリーマンがもらう毎月のお給料からは通常、源泉所得税が差し引かれているはずです。所得税のキマリのなかではこのように源泉所得税の対象取引というものがあって、
「その取引が源泉所得税の対象取引であるときには、支給する側から税金が徴収できる」ことになっているのです。
逆からみれば、「相手に全額支払ったのだから、支払った相手側から徴収してくれ」とはいえません。
このことを源泉所得税の徴収義務といいます。そのなかでもとくに報酬・料金に関するものは所得税法204条に規定されているのです。