確定申告する?しない?それが問題ダ
前回のガイド記事では源泉徴収ありの特定口座を開設している人で、株の儲けが所得控除の範囲内であれば、確定申告すれば税金が還付されることを書きました。
その典型的なパターンが専業主婦で株の儲けが38万円以下の人となります。
それはそれで間違いではないのですが、理解を深めるためにもう少しケースを複雑にして考えてみたいと思います。
そのケースとは平成17年3月末にて会社を寿退職、それ以降株のオンライントレードにはまり株の儲けで30万円(条件は源泉徴収ありの特定口座を開設)を計上したという人です。ちなみに3月末まで働いていた会社からの給料は90万円(源泉所得税39300円)だったとします。

年収90万円の人の所得とは


年収と所得とは税務の取り扱いのなかでは明確に相違します。
もらっているものが給料で年収90万円の人の所得は、給与所得控除65万円を差し引くことができますので、所得ベースでは
年収(90万円)—給与所得控除額(65万円)=給与所得金額(25万円) ≦38万円
となります。

なぜ、≦38万円をつけたのか


なぜ、給与所得の算式の説明なのに、≦38万円をつけたのでしょうか。
実はここに今回のポイントが隠されています。
それはこの金額が38万円を超えてしまうと配偶者控除からはずれてしまうということになるからです。
つまり、給与所得金額(25万円)に株の儲け(譲渡所得)が加算されると
給与所得金額(25万円)+譲渡所得(30万円)=55万円>38万円
となってしまい、配偶者控除からはずれてしまうことになります。

配偶者控除の要件とは


ここで配偶者控除の要件を確認しておきましょう。
その要件のひとつに合計所得金額38万円以下というものがあります。
つまり、株の譲渡所得を確定申告したほうが有利と判断し、確定申告のテーブルの上にのせるということは合計所得金額としてカウントされてしまうということです。

さらに、国民健康保険料も・・・


今回のケーススタディは結婚退職というかたちを想定しましたが、独身者の場合ですと、いままで会社が折半してくれた社会保険料などが国民健康保険に切り替わり、ご自身で負担することにもなります。
国民健康保険は通常、前年の所得をベースに計算されるので、
確定申告の対象とする⇒所得金額がアップする⇒国民健康保険に影響がでる
ということにもなるのです。