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領収書のとりにくい医療費控除

治療目的のカゼ薬を量販店で購入した場合などは医療費控除の対象とできないのでしょうか。整理の仕方をちょっと工夫してみましょう。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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医薬品ってそもそもな~に
確定申告時期、一番質問の多いもののひとつに医療費控除があります。

今回はそのなかでも医療費控除には該当するのだけれど、領収書のとりにくいモノやレシートしかないものについてどのようにとりまとめて、申告すればいいのかを紹介します。

医療費控除の対象となる医薬品とは


「医療費控除の対象となる医療費」の根本の考え方は「治療や診療の目的である」ということです。
したがって、たとえば、医薬品の購入であっても、疾病の予防や健康増進のためのものはNGであることが所得税法基本通達73-5でも明記されています。
また、この規定のなかには薬事法2条1項に規定されている医薬品ということも規定してあるため、当然、医薬品でない栄養ドリンクなどは医療費控除の対象となる医薬品に該当しないことになります。

医療費控除の判断基準である薬事法の規定とは


薬事法2条1項に規定されている医薬品とは具体的に何なのでしょうか。
薬事法の同項では、日本薬局方に収められている物としてあります。
医療費控除の対象となる医薬品とは、治療または療養に必要な医薬品であって、医師の指示に基づいて調剤薬局で調合されたものなどであれば、医療費控除の対象となることを疑う必要はないでしょう。
しかし、昨今の規制緩和により医薬品はさまざまなところで売られていますので、薬事法によるところの日本薬局方に収載されているものであるかどうかも重要となってきます。
(現在は2006年に発行された第十五改正日本薬局方収載医薬品となります)

漢方薬はどうよ


したがって、漢方薬であっても、治療または療養に必要なものであって、日本薬局方に収載されているものであれば、医療費控除の対象となる医薬品ということになります。

領収書のとりにくい医療費控除とは


したがって、以下は「日本薬局方に収載されている医薬品」ということを前提に話をすすめさせていただきます。
領収書のとりにくい医療費控除とは、「治療のためのカゼ薬を量販店やでディスカウントショップで購入した」といったケースになります。
このような場合、当然、その購入金額のなかには雑貨や化粧品なども含まれていることになりますが、このような場合、どういった方法で処理すべきなのでしょうか。

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