年金/国民年金の仕組み

国民年金の中に「お宝年金」発見!付加年金制度(2ページ目)

国は国民年金納付者に向けて、有利な特典制度を用意しています。それが「付加年金」という年金制度です。対象者が限定され、受け取れる金額も少ないのが残念ですが、すごいパワーの持ち主、まさに「お宝年金」です。このパワーを利用しなきゃ損!

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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付加年金はわかりやすさ・手軽さが魅力

小さなことからコツコツと!?

小さなことからコツコツと!?

この付加年金のもう一つの魅力は「手軽さ」。市区町村役場の国民年金の窓口か年金事務所で、「付加保険料を払いたい」というだけで簡単にはじめられます。そして、保険料額が1カ月たった400円! しかもいつ始めて、いつ止めてもかまいません。

逆に欠点があるとすると、それは額が少ないことでしょう。こんな魅力的な商品なら「もっとたくさん掛けたい!」という方も多いでしょうが、こんな有利な商品内容で、いくらでも掛けれるとしたら、国はすぐ破産してしまうでしょう。

国としても、未納が多い国民年金制度にちょっとした特典を用意して、国民年金自体の納付を奨励している側面もあると思われます。ですから、国民年金の保険料を滞納したり、免除されている人は、付加年金の保険料を納めることはできません。また、同じく国民年金の上乗せ制度である「国民年金基金」に加入している場合も納めることができません。

注意点を理解した上でプチ利殖を検討してみては?

この付加年金の保険料は、ずっと据え置きが続いています。国民年金の保険料や、厚生年金の保険料が毎年アップしていることを考えると、「お得」ですね。

もう一つの欠点は、保険料を支払う人が限られること

付加年金を納められる人は、国民年金を直接払い込んでいる人だけですので、会社員や公務員の方や、国民年金を払う必要のないサラリーマンの妻といわれる「第3号被保険者」は付加年金は納付したくてもできません。ですから、国民年金を払わないといけない時期こそ、逆に有利に年金を殖やす数少ないチャンスとも言えます。

注意点としては、後期高齢者医療制度や介護保険制度の保険料等、「年金収入80万円」を超えることで負担が増えたり、減免や優遇措置が受けられなくなったりするようです。老齢基礎年金のみ、それも満額受けられる方(約80万円)は注意が必要です。

マクロ経済スライドの対象ではないため、物価が上がっても年金額が増えることはないので、インフレ時に不安がありますが、67歳まで元気なら、後は長生きすればするほど得になるわけで、国民年金に400円だけ余計に払うこのプチ利殖制度。払える対象にある方は「プチ利殖」を検討してみてはいかがでしょうか。

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