年金/国民年金の仕組み

国民年金の中に「お宝年金」発見!付加年金制度

国は国民年金納付者に向けて、有利な特典制度を用意しています。それが「付加年金」という年金制度です。対象者が限定され、受け取れる金額も少ないのが残念ですが、すごいパワーの持ち主、まさに「お宝年金」です。このパワーを利用しなきゃ損!

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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付加年金という年金をご存知ですか?

付加年金は、国民年金の第1号被保険者で国民年金の保険料を滞納、免除していなければ誰でも加入できる。もちろん自営業者や無職でも加入可能

付加年金は、国民年金の第1号被保険者で国民年金の保険料を滞納、免除していなければ誰でも加入できる。もちろん自営業者や無職でも加入可能

老後に受け取る年金といえば、国民年金から支給される「老齢基礎年金」、厚生年金から支給される「老齢厚生年金」を思い浮かべることと思います。公務員であれば「退職共済年金」がありますね。これらは「メジャーな年金制度」といえるでしょう。

実はこれら以外に、老後に支給される「マイナーな公的年金」があるのをご存知でしょうか?

一つは、「加給年金」。これは65歳以降、老齢厚生年金を受け取る人が65歳未満の配偶者や18歳年度末までの子がいる場合、一定の要件を満たせば老齢厚生年金に上乗せされる年金です。詳しくは「加給年金という家族手当をゲットしよう! 」をご覧ください。

そしてもう一つ、国民年金にある年金制度があり、その名を「付加年金」と言います。ご存知の方は少ないかもしれません。まさに「マイナーな年金」です。ただ、スゴイ年金なのです。

マイナーだけど驚くべきパワー

付加年金は「老齢基礎年金の上乗せ年金」という立場です。

国民年金の保険料を支払うときに、ついでに「付加保険料」という保険料を追加して払い込むことで、65歳以降、老齢基礎年金に加えて「付加年金」という優秀な上乗せ年金を受け取ることができる、というシステムを国は用意しています。

付加年金の魅力は何といってもその「費用対効果」です。付加年金はよく「2年で元が取れる」と言われているのですが、本当にそんなオイシイ話があるのかを、具体的に見てみます。

例えば、付加年金の保険料を10年間(120月)支払うと仮定します。現在付加年金の保険料は毎月400円ですから、支払総額は、400円×120月=4万8000円となります。

その結果、将来受け取れる付加年金の年金額は、「200円×付加保険料を納付した月数」になりますので、この場合の年金額は、200円×120月=2万4000円となります。

この2万4000円が生きている限り毎年受け取れることになりますので、2年間受け取ると、2万4000円×2年=4万8000円。この時点で、支払った金額の元が取れ、それ以上長生きすればするほどお得になるということになります。

少しの期間しか納付できなかった場合を考えてみましょう。例えば2年間(24月)だけ納付した場合。保険料の支払いは、400円×24月=9600円で、その結果受け取れる年金額は200円×24月分で4800円。これが毎年支払われるわけですから、納付する期間の長短にかかわらず、確かに投資した金額を「2年で回収」できています。

さらに付加年金の魅力に迫ります>>>

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