「厚生年金の額が少ない!?」それって厚生年金基金が原因かも
基金は年金手帳ではなく、加入員証というものがある。請求時に必要なので大切に保管しておく必要がある |
先日「年金額の見込額が送られてきたのですが、どう考えても額が少ないんです。」という質問がありました。加入月数は合っているのに、額が少ないという疑問だったのですが、良くお聞きすると、その方はずっと基金に加入されていました。厚生年金の一部が厚生年金基金から支給されるので、その分国から支給される年金は少なくなって当然なわけです。
厚生年金基金分の年金の請求は、原則的に加入していた基金に対して行います。但し、一つの基金を10年あるいは15年未満で脱退している場合等は、請求先が「企業年金連合会」というところに変わります。
公的年金と厚生年金基金の要件は「別物」
さて、厚生年金と厚生年金基金。名前は似ているものの、厚生年金は「公的年金」で、厚生年金基金は「企業年金」であり、”別物”であることに注意が必要です。・厚生年金は、国に請求
・厚生年金基金は、各基金
にそれぞれ「別々」に請求する必要があるのです。
また、公的年金の受給資格期間がなく、厚生年金を受け取ることができなくても、厚生年金基金部分の給付を受け取ることができることがあります。公的年金の要件と基金の要件も”別物”なのです。
この仕組みをご存じない方が少なくないようです。厚生年金基金部分についても「請求」が原則ですから、勝手に振り込んではくれません。基金分の年金の請求漏れも意外に多いようですので、過去の職歴での基金の加入の有無を確認しておくと良いでしょう。
(厚生年金基金の制度等詳細については、基金毎に独自の取り扱いがあるので、ご加入の基金にお問い合わせください)
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