公的年金は「25年」が運命の分かれ道だが

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死亡一時金と同じ趣旨の掛捨て救済の遺族給付として「寡婦年金」という給付もある
公的年金は、原則25年以上加入しなければ、1円も年金が受け取れない仕組みになっていることは、これまで何度も書かせていただいていますし、皆さんも良くご存知のことと思います。

そうすると、例えば24年間加入していたとしても、この24年間はいわゆる「掛捨て」の状態となってしまうわけです。24年間払った保険料を払い戻してはくれません。

これは、20歳から60歳までの加入可能期間のうち、かなりの期間滞納していたという事実に対する一種のペナルティーという側面もあるのでしょう。もっとも国も様々な救済措置を作っています。その一つが合算対象期間といわれるものです。あるいは、加入可能年齢(国民年金60歳、厚生年金70歳)を超えても、一定の条件の下で、加入を続けられる「任意加入制度」も用意しています。さらに25年という期間要件を生年月日等によって短縮する措置もあります。

国は掛捨て救済の給付を用意している

国は、合算対象期間や任意加入制度等以外に、掛捨て防止のための給付も用意しています。前回の記事夫が受け取れる遺族年金ってあるの?で取り上げた「死亡一時金」も掛捨て防止のための給付の一つです。被保険者が死亡したときに、遺族年金を受け取ることができる遺族がいない。そして、本人も老齢年金や障害年金を受け取っていない。

となると、今まで払ってきたものが全くの無駄になってしまうことになるため、その救済として作られているという側面があります。

また、短期在留外国人に対しての掛捨て救済制度として「脱退一時金」というものがあります。短期間しか在留しない外国人であっても、所定の要件に該当すれば日本の公的年金に加入する義務があり、短期間で帰国するような場合も、「死亡一時金」と同じように掛捨てになってしまうわけです。

この2つの給付については、「今まで納めてきた保険料の一部をお返しする」という主旨となっています。

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