厚生労働省のデータでも世代間格差を確認できる

年金の「世代間格差」について、厚生労働省も試算を出しています。平成16年年金法改正時に、財政再計算を行っていてHPでも確認することができます。この資料も結構衝撃的です。

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世代ごとの保険料負担額と年金給付額について 厚生労働省試算

 

このデータはモデル世帯(夫厚生年金、妻専業主婦)の世代別に、支払った保険料と平均寿命まで生きたとして受け取った年金額の関係を試算したものです。

これを見て、「60歳、70歳の人が保険料を支払ってた時って、かなり昔で、今より物価が安いんだから、どうしてもそうなるでしょ」と思う方がいらっしゃるかもしれません。

残念ながら、それは違います。データの保険料負担額も、年金給付額も、ちゃんと現在価値に置き換えて計算してあるのです。したがって、実際に払った保険料を元に計算すると、70歳の倍率は14倍にもなるようです。

確かに世代間格差は存在する。

これらの数字だけみると、「若者は損だ!今のお年寄りは年金を貰いすぎだ!」となるわけですが、皆さんはどう思われますか?

今の70歳代といえば、戦争を経験した世代ですよね。60歳代でも、また戦争の爪跡が残っている時期から高度成長まで日本を引き上げた世代でもあります。

これらの世代の方々のおかげで、今の日本があり、ある程度豊かな世の中で若年世代世代が生活できていることも事実です。また、これらの世代は自分の親の面倒を自分でみていた。それが今年金で面倒をみているという考え方もあります。

日本の公的年金に世代間格差は確かに存在します。しかし、日本のこういった歴史的背景を踏まえて考えると、単純にどちらが損、得とは言いきれないことも事実のようです。

ただ、若ければ若いほど「損」という状況は是正する必要があります。それには抜本的な制度の見直しが不可欠でしょうね。 

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