年金/損をしない年金の受け取り方

60歳以降の転職は1月遅らせて年金アップ!(2ページ目)

例えば60歳から年金を受け取れる場合、年金額は60歳までの期間分で計算されます。60歳以降年金を貰いながら働く場合、60歳以降の期間分はいつ年金に反映されるのでしょう? 転職時のお得な年金アップ術とは?

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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退職時の再計算には一定の要件がある

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あくまで年金をお得に受け取る観点からの話であり、実際の転職時期について諸般の事情を考慮して総合的に判断をしたい
先ほど、加入期間の再計算は60歳の裁定請求時の後、65歳と70歳の2回しかないことをお話しました。

しかし、これは70歳まで休みなく働き続けた場合であって、途中で退職した場合には、退職時に再計算をすることになります。例えば63歳で会社を退職してもう働かないという場合に、60歳から63歳までの加入期間を再計算して年金額を変更してくれるということです。

退職した後、再就職する場合はどうでしょうか?退職時の再計算は、退職後「1ヵ月経過」してから行う」ということになっています。

ですから、退職して間をおかず、すぐに再就職するような場合、要は退職と再就職の間が1ヵ月以内なら、再計算は行わないということになるわけです。

1ヵ月の期間計算に注意

それでは、仮に62歳の時に転職をした場合に、1ヵ月以内に再就職する場合と、1ヵ月を超えてから再就職する場合の年金額は、どう差が出るのでしょうか?

この差については、下の図のようなイメージになります。
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働きながら年金を受け取る場合、在職老齢年金制度により年金が減額されるケースがある。又、再計算期間や報酬額によりほとんど増額されない場合もあり得る

図を見ると、1ヵ月を超えて再就職した方がオレンジ色の部分だけ「お得」ということになりますね。

さて、この「1ヵ月」のカウント方法をチェックしておきましょう。退職時の「翌日」から転職先に入社した日までの期間となります。具体的には3月31日に退職した場合は、翌日の4月1日から4月30日までが1ヵ月間となりますので、この間に再就職すると再計算は行われません。5月1日以降に再就職すると再計算が行われるということになります。

せっかく間をおいたのに、1日違いで増額されなかった!ってことがないように注意したいものです。


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