年金/障害年金の仕組み

障害年金 病院に行く時期で額が変わる!?(2ページ目)

障害年金を受け取る際に、初めて医者にかかった日(初診日)が重要なポイントになります。この初診日によって障害年金の受取額に思わぬ差が出ることがあるのです。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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初診日の所属先で決まる

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実際に障害年金を受け取るためには、初診日の前日時点で所定の保険料納付要件を満たす必要がある
さて、先ほどの障害等級に該当するとして、受け取る年金が「国民年金だけ」なのか、それとも「国民年金と厚生年金の両方」のどちらになるのかについては、どのように決まるのでしょうか?

大まかに言うと、障害の原因となる病気や怪我で初めて医者にかかった日(これを初診日と言います)にどちらの制度に加入していたか?によって決まります。

初診日時点で国民年金に加入していたら「国民年金のみ」、厚生年金に加入していたら「国民年金+厚生年金の両方」を受け取ることになります。

ですから、初診日が非常に大事なのですが、この「初診日」というのがなかなかの「クセ者」なのです。

病気になった日でなく、医者にかかった日で判断

初診日とは、「病気になった日、怪我をした日」ではありません。あくまで「(初めて)医者にかかった日」です。

病気や怪我をした時点では、会社員で厚生年金に加入していたけど、医者にかかったのは退職後で国民年金だった、という場合、「国民年金のみ受け取る人」となり、3級と判定されたら何も受け取れないということになってしまいます。

また、年金や一時金を受け取ることが出来る程度の障害なのかどうか? の判断は基本的に「初診日」から1年半後に行なわれます。ですから初診日が遅くなると、その判断も遅くなり、年金を受け取るのも遅くなることになります。遅くなるということは、それだけ生涯受取額は減ってしまいますね。

病気や怪我は自分でコントロールできるものではありませんので、初診日をいつにするかをコントロールすることはなかなか困難でしょうが、病院に行くのを我慢するというのは、病気や怪我のことだけでなく、障害年金にとっても良くないことといえるでしょう。


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